れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2020年を振り返る 7~9月編

29日の記事の続きです。

 

ほとんど記憶のない悪夢の3ヶ月間が過ぎ去り、2020年も下半期に突入。一度は2桁台まで減少した感染者数(全国)も6月下旬からじわじわと増加傾向に転じ、「第二波」なんてワードがちらほら聞こえ始めた頃でしたが、いつまでも引きこもっているわけにゃいかんでしょうということで、感染対策はしっかりしつつ撮り鉄を本格的に再開することにしたのでした。

 

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そんな7月の1発目は1日に運転された単8283列車。クリームプレートの2101号機が先頭に立ちましたが、そんなことより釜次位にくっついたEF210がポイントです。普段EF210は広島で検査をしますので、大宮に入場するのは実に6年ぶりとなりました。ちなみにこの120号機は7月30日に自走で大宮を出場しています。

 

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続いて6日の深夜に突如走った1059×4+1254×6の試運転。普段は小田原の方を走っているベルニナ塗装の1000形が新宿までやって来ました。撮った当時は何のための試運転なのかよくわからなかったのですが、意外な答えはこの試運転の1週間後に明かされることとなります。

 

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さて、翌7日は七夕。京王れーるランドに毎年恒例の七夕号を見に行きました。昨年までは2015号車の車内に短冊を吊るしていましたが、今年は本物の竹が用意されていました。

 

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車体色も緑なのでなんだかいい感じ。

 

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そしてなぜか京王ライナー表示になっていた6438号車。運番もちゃんと51Kです。

 

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15日は超久々に配給列車を撮影。2020年に入ってからもちょくちょく運転されてきたE257系の配給ですが…、

 

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この日配給されたのはNA-06(もとM-108)編成。武田菱の塗装のまま2000番台になってしまった異端編成です。

 

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昨年の10月17日にJ-TRECを出場したNA-06編成。塗装は0番台、ライトは2000番台というヘンテコ仕様での出場に我が目を疑ったものです。できればこの状態で自走しているところを撮りたかったのですがそれは叶わず、秋田行きの配給が最初で最後の撮影となりました。

 

結局このNA-06編成は秋田で塗装もしっかりと2000番台仕様に改められまして、9月22日から23日にかけて所属先へと配給されています。

 

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ヘンテコなE257系が秋田へ旅立った15日、大宮からは5月に入場したEF64 1049が出場しました。

 

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広島更新色を纏っていた1049号機ですが、国鉄色リメイクの波には逆らえず、きっちりと国鉄色になっての出場となりました。ちなみに、このとき横に留置されていたE231系のサハは12月10日に長野送りとなっています。

 

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貨物絡みの話題だと、DD200が安善に初入線したのも7月でした。今年に入ってからはDE10やDE11に代わって甲種輸送を牽引するシーンが目立つようになったDD200ですが、とうとう鶴見線界隈にも進出となりました。

 

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最後にレール輸送の話題を。小牛田から尾久へやって来たキヤE195系ST-1編成、7月は尾久と桶川を行ったり来たりしていました。一方のロンキヤことLT-1編成は甲府に行ったり長野に行ったり。首都圏エリアでのキヤの動きが徐々に活発化してきていました。

 

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そして7月の〆はこの高崎操工臨EF64 1053が牽いているのも珍しいんですが、ポイントは最後尾に連結された空車のチキ…。

 

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高崎車両センター所属のチキ6016が、7月31日発の高崎操工臨に併結されて高崎操車場へ回送されました。この4日後の高崎工臨(高崎操→高崎)運転の際に高崎駅南側の留置線へ入換が行われ、しばらくぽつーんと留置されたままの日が続いたのですが…、

 

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およそ2ヶ月後の9月29日、EF81 95に牽引され、郡山総合車両センターへと回送されていきました。

 

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長らく変動のなかった越中島貨物駅常備のチキ。今年に入ってからしれっとチキ6083・6089が廃車になっていたようですが、それに続く3両目の廃車となりました。

 

 

続いて8月。いわゆる「第二波」の真っ只中で、全国の感染者数が4桁台に乗る日が続いていましたが、下旬からは徐々に減少傾向に転じていった、そんな月でした。

 

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8月の1発目はベルニナ塗装の1000形。令和元年台風第19号で被害を受けた箱根登山鉄の全線運転再開を記念して、8月1日から31日までの間「赤い1000形車両」を小田急線全線で運転するという企画が行われました。7月6日の試運転はこの企画のための試運転だったようです。

 

まさか赤1000の本線走行が撮れるとは…、と感動したものですが、結局残っているカットは快速急行と急行の新宿入線のみ。片瀬江ノ島幕撮りたかったなあ…。

 

さて、8月はレール輸送の歴史が大きく動いた月となりました。

 

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8月17日、キヤE195系LT-1編成がレール輸送の総本山 越中島貨物駅への入線を果たしました。2年前に3両編成で着発線まで入線したことはありましたが、フル編成で引上線より先に入るのはこれが初めてです。1週間ほど滞在し、22日に尾久車両センターへと返却されています。

 

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2020年は3回東京レールセンターにやって来たLT-1編成。全て訓練が目的だったようですが、「キヤ化」に向けての大きな大きな一歩となりました。

 

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いよいよ置き換えが現実味を帯びてきたチキ工臨ですが、夏はまだバリバリ稼働していました。こちらは初撮影の中之条工臨DD51のプッシュプルに2段-2段のチキ4車。実に美しい編成です。

 

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中之条駅の取卸しももちろん撮影。

 

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今回は2ユニットとも中之条行きのチキということで、50Nレール91本の取卸し作業が行われました。灼熱の中之条、思いっきりマスク焼けしたのは言うまでもありません。

 

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最後はいずっぱこの話題。実に5ヶ月ぶりとなるいずっぱこ訪問、この日は3505Fの出場試運転が行われました。グレーな床下も美しいのですが、ドアラッピングなしのオリジナルな姿に感激したものです。

 

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そしてなにより、久々に見るいずっぱこ沿線の景色に胸が熱くなりました。

 

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久々に通常仕様のヘッドマークに戻った3506Fも撮れて、大満足の1日となりました。

 

 

最後に9月。新規感染者のいわゆる「第二波」も8月の上旬を境に減少傾向に転じ、9月中旬にはそれまで適用除外となっていた東京発着のGoToトラベルキャンペーンの解禁が正式に決定。まあ浮かれてましたね、この時は。

 

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さて、そんな9月の幕開けはいずっぱこから。8月から駿豆線内での試運転を開始したE257系NC-32編成と185系の並びが最大のお目当てでした。

 

2018年から改造が始まった0番台に続き、500番台の転用改造が始まった2020年。500番台改め2500番台は2000番台以上に賛否の分かれる顔に…。

 

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この時点ではまだ正式発表は出ていませんでしたが、これで修善寺発着の踊り子存続もほぼ確実となりました。伝統の緑ストライプから爽やかなペニンシュラブルーへ。ガラリとイメージが変わりそうですね。

 

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そしてもう1つのお目当てがイエローパラダイストレインこと2201F。「#虹バトン」のヘッドマークが取り付けられていました。「日々頑張っている人たちへと感謝や応援」の意味を込めた「虹バトン」の輪が静岡県内で広がっており、伊豆箱根鉄道もこの2201Fにヘッドマークを掲出する運びとなったのでした。

 

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9月は下旬にももう1度いずっぱこを訪問しています。どちらかというと本題はあわしまマリンパーク駐車場で開催された「東海バス4号車展示&販売会」でしたが…。今までバスのイベントに参加したことはなかったのですが、じっくりと撮る機会があまりない東海バス4号車が展示されるということで、気合いを入れて参加してきました。

 

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混雑緩和のため、あわしまマリンパークを経由する西浦線は増発バスも運転されていました。そしてその増発便にキュービックが充当されてバス界隈がざわついたとかなんとか。梨子&ルビィの誕生日とイベントが重なった阿鼻叫喚の西浦線の模様は、下記の旅行記をご覧くださいませ。

 

om08amagi.hatenablog.com

 

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イベントは午前中で切り上げ、ラッピング延長となった7502Fも撮影していました。本来であれば実現することはなかった稲とのコラボ。理由が理由なので手放しで喜ぶわけにはいきませんが、撮り鉄的にはラッピング延長はありがたいご判断でした。

 

続いてレール輸送の話題。8月に続き、9月も歴史が大きく動いた月となりました。

 

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尾久車両センター配備のキヤE195系が遂に登場。9月8日から10日にかけて、尾久キヤ第一陣6編成が豊川から田端操へと甲種輸送されました。編成は前からST-13・ST-12・ST-11・ST-10・ST-9・ST-8の順番で、西浜松から田端まではEF65 2127が先頭に立ちました。9月の、いや、2020年の個人的ハイライトとも言える列車です。

 

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田端に姿を現した大量のキヤ、歴史的瞬間です。

 

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最後尾に連結されていたST-8編成には測定用のコンテナが積載されていました。このST-8編成が後にひと騒動起こすことになります。

 

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田端到着後は3編成ずつに分割され、2日に分けて尾久車両センターへの入換が行われました。

 

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南亘り踏切を通り、配置先の尾久車両センターへ。歴史的瞬間を目の当たりにすることができました。

 

さて、この尾久キヤ第一陣は17日に公式試運転を行ったわけですが…、

 

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ST-8編成に不具合が生じ、往路の小山駅で運転打ち切りというまさかの事態に。

 

このあと9月30日にST-8編成を除く5編成が、10月15日にST-8編成がST-13編成を併結した上で試運転を行い、ひとまず6編成とも第一段階はクリアとなりました。なお、この車両故障でST-8編成に積載されていた測定用のコンテナがST-13編成に移設されています。

 

個人的にはキヤ騒動のインパクトが強過ぎてあんまり記憶にないのですが、この他にも9月は色んなものが走りました。

 

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こちらはEF81 139を使用した試単。南武線にEF81が入線したのもびっくりですが、このあと中央線の日野まで行ったっていうんですから、まあ驚きましたね。

 

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15日には尾久車両センター所属のホキ9両が廃車のため長野へ。稼働率の低さでおなじみのEF64 1051が先頭に立ちました。尾久ホキの長野配給は今年3回運転され、27両が廃車となりました。

 

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同じく15日には東鷲宮工臨返空がありまして、越中島貨物駅まで撮りに行きました。

 

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到着後はロンチキC編成5車を10車に組み替える作業が行われまして、しおかぜ橋の上からずーーーっと眺めていました。いま思えば贅沢な時間でしたね…。

 

 

最後にチキ6016の廃車回送を見送って9月が終了。10月1日からは遂に東京発着のGoToトラベルキャンペーンも解禁となり、今度こそコロナとおさらば…、と思ったのも束の間。冬に向けて感染は再拡大していき、いわゆる「第三波」を迎えることとなるのでした。

 

つづく。