れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2021/3/12 越中島チキ工臨最終便

3月5日発の我孫子工臨をもってチキ工臨の発送が終了した越中島貨物駅(東京レールセンター)。それから1週間が経った3月12日、最後の返空列車が越中島貨物駅へと帰ってきました。

 

越中島チキ工臨最後の1日の記録です。

 


 

終電繰り上げ等の関係もあり、今年は多くの鉄道事業者が一斉に実施することとなったダイヤ改正ダイヤ改正と言えばやはりサヨナラがつきもの。今年も各地で様々なサヨナラが見られました。一番ド派手なラストだったのはやはり首都圏最後の国鉄特急型185系だと思いますが、その陰でひっそりと終わりを迎えたものがありました。越中島貨物駅発着のチキ工臨です。

 

昔々のその昔から追いかけていらっしゃる大先輩方に比べれば全然大したことありませんが、やはり長らくメインの被写体としてきたものということで、そのグランドフィナーレを見届けてきました。

 

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ということでやって来ました、越中島貨物駅です。前日は3本バラバラで留置されていたキヤE195系ですが、この日はST-9編成とST-14編成が併結した状態になっていました。唯一レールが積まれていなかったST-1編成は、所属先の尾久車両センターへと帰っていったようです。

 

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少し左に目を移すと、移動機とチキが停車中。前日に引き続き、この日もチキ6421が控車として使われていました。

 

しばらく積卸作業場を眺めていると、どこからともなく凄い警笛が聞こえたのでよーく見てみると…、

 

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キヤE193系新小岩信号所に向けて発車していきました。越中島貨物線検測の日だったようですね。

 

この後はしおかぜ橋に移動。最後はやはり見慣れた場所で見送りたくなるものです。

 

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まずは積込線。留置されていたチキの入換が行われたようで、前日とは顔ぶれが変わっていました。

 

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しばらく眺めていると、前日に田端から越中島貨物駅に戻ってきたチキ5500形8両の入換が始まりました。

 

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一番南側の線路からチキをこの位置まで引き出しまして、1つ隣の線路に押し込みます。

 

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続いて前4両のみをこの位置まで引き出し、一番南側の線路へ押し込み。移動機をチキから切り離し、今度は1つ隣の線路から残りの4両を引き出し。そしてまた一番南側の線路へ。

 

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なんだかややこしい入換ですが、これで8両のうちの前4両と後ろ4両が入れ替わりました。再び8両に戻って、車止めギリギリまで押し込んでいきます。

 

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これにて貨車の入換は終了。移動機が切り離され、一旦構内の奥の方へと戻っていきます。

 

しばらくすると非常に聞き慣れた汽笛が聞こえたので、貨車置き場の方に目をやると…、

 

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積卸作業場に留置されていたキヤE195系ST-9編成とST-14編成が貨車置き場の方にやって来ました。しおかぜ橋から積卸作業場の様子は見えないのですが、これでキヤの姿も見えるように。舞台は整いました。

 

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そして移動機が登場。最後の返空列車の入換が始まります。

 

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この位置で停車し、工7233列車の到着を待ちます。

 

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10分ほど待ちまして、ようやく最後の返空列車が到着。越中島チキ工臨の最終便は新津工臨返空となりました。

 

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着発線のチキを引き取りに向かいます。

 

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※入換 TMC500W 308+チキ6421+チキ8車 越中島貨物

 

着発線でチキと連結し、引上線へ。越中島チキ工臨最終便の入換です。背後には真新しいクレーンと、線閉が解除された積込線、そしてこれからの工臨を担うキヤも顔を出しました。越中島チキ工臨最期の姿です。

 

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引上線から通路に押し込みまして、連結順を変更して更に奥へと押し込み。これで本当におしまいです。

 

 

昔々のその昔から走り続けてきた、機関車とレール輸送貨車を用いた臨時工事列車。その本当の最後を見届けられたことは、いちレール輸送ファンとして本当に光栄なことだと思います。

 

長らくのご活躍、お疲れ様でした。

 

そしてたくさんの素晴らしい景色を見せていただき、本当にありがとうございました。

 

 


 

さて、チキ工臨の最終便を見届けた後は田端運転所へ。これからのレール輸送を担うキヤE195系の姿を見てきました。

 

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到着してびっくり。南部機待がキヤだらけになっていました。一番左に見えるのがST-10編成、真ん中がST-20編成、一番右がST-18編成です。

 

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ST-10編成は給油設備の脇にピタッと停車中。給油していたんでしょうかね…?

 

ここから少し右の方に目を移すと…、

 

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EF81 139とDE10 1571、そしてDE10 1603。なかなか賑やかだなあと思いつつさらに右に目を向けると…、

 

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…、PFが一列に並んで留置されていました。

 

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1102号機の後ろは1103号機、

 

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少し間が開いて、その後ろには1105号機、

 

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一番後ろは1104号機でした。南部にPFがゴロゴロいる光景はたまーに見ますが、このように一列に並んでの留置は初めて見ました。

 

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PFの奥には大量のキヤ。昨年から世代交代を感じさせるような光景を度々目にしてきましたが、この光景もなかなかに強烈なインパクトがありました。

 

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チキ工臨の運行終了でPFの仕事が激減するのは明白です。

 

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いや、PFに限った話ではありません。ここにいるEF81もDE10も、多くの仕事を失うことになります。この日がJR東日本のEL・DLの終わりの始まりだったのかもしれません。

 

 

個人的にここ数年で一番インパクトのあったダイヤ改正前日がこれで終了。いよいよ首都圏レール輸送の新時代が幕を開けようとしています。