最後の更新から2ヶ月ほど空いてしまいましたが、生きてます。元気です。
まあそんなことさておき、先週は久しぶりにカメラを持ち出してお出かけしてきました。
やって来たのは東京駅の東海道線ホーム。念願叶って、遂にサンライズエクスプレスに乗車できることになりました。瀬戸に乗るか出雲に乗るか非常に悩ましいところではあったのですが、今回は瀬戸の方をチョイスしました。
気付けば日本国内で「寝台特急」を名乗る定期列車もこのサンライズ瀬戸・出雲のみとなってしまいました。長距離移動の手段としての夜行列車は様々な要因から衰退の一途を辿り、乗ること自体を目的とする豪華列車へと姿を変えていったわけですが、このサンライズ瀬戸・出雲は長距離移動の手段という性格を色濃く残しています。
回5031M 285系I4+I2編成 東京
ホームで待つこと暫し、本日の宿の登場です。横須賀線の人身事故の影響で10分ほど遅れての入線となりました。
1998年に運行を開始した285系「サンライズエクスプレス」。夜をイメージしたブルートレインとは対照的に、夜明けをイメージした爽やかな外装となっています。登場からもうすぐ24年になるわけですが、外装・内装ともに古さを全く感じません。
このオシャレなデザインの方向幕も285系の特徴の1つです。東京発車時点での後寄り7両が「サンライズ出雲」、
前寄り7両が「サンライズ瀬戸」です。この日は土曜日だったので、琴平までの延長運転が行われていました。
ちなみに、瀬戸の6号車のみ「特急あさかぜ 下関」表示になっていました。285系にはサンライズ瀬戸・出雲以外にも臨時列車での使用を想定した 特急 + 行先 の幕が何種類か入っているのですが、それに加えて「あさかぜ」の幕も入っています。
2005年に廃止された寝台特急 あさかぜ。1990年から「瀬戸」と客車が共通運用化されているなど、なにかと縁のある列車だったりします。推測に過ぎませんが、わざわざ列車名入りの方向幕を用意していたということは、「あさかぜ」も寝台電車として残す計画があったのかもしれません。
さて、外装を一通り撮った後はいよいよ車内へ。
今回利用したのは4号車の「サンライズツイン」。2人用B寝台個室です。1編成に4室しかなく、切符を取るのが困難な部屋としても有名なようです。個室内は2つのベッドの間に通路があるシンプルな造りですが、思ったよりも広くて荷物を置くスペースも充実しているので、快適に過ごすことができました。
せっかくなので車内も少し探索してみました。こちらは2号車の階段と通路。1・2・6・7号車は1人用B寝台個室「シングル」と「シングルツイン」の車両になります。「シングル」は完全に1人用ですが、「シングルツイン」は補助ベッドを引っ張り出せば2人でも利用できるという、なかなか面白い構造の個室になっています。
こちらは3号車のラウンジ。椅子が8人分用意されています。扉の奥は1人用B寝台個室「ソロ」。「シングル」と同じ1人用の個室ですが、値段と広さが異なります。「ソロ」の方が若干狭いですが、その分安く利用できるというわけです。
その他、3号車には自動販売機やシャワー室も備えられています。毎度争奪戦になると噂のシャワーカードですが、やはり速攻で完売していました。
そして今回利用した4号車の通路。2階が1人用A寝台個室「シングルデラックス」、1階が2人用B寝台個室「サンライズツイン」という構造になっています。全10室・定員14名という、ちょっぴり贅沢な空間です。
お隣の5号車は指定席の「ノビノビ座席」。指定席を名乗っていますが座席はなく、カーペットが敷かれたフラットシートです。寝転がることはできますがベッドではないので、寝台料金は不要となっています。
…、とまあこのように5号車の「ノビノビ座席」を除いて全てが個室化されている「サンライズエクスプレス」。セキュリティやプライバシーが重視される現代でも安心して利用できるということが、この列車が長生きしている理由の1つなのかなと思います。
さて、列車は東海道・山陽本線を順調に下っていき、岡山駅に定刻通り到着。ここで「サンライズ出雲」を切り離し、瀬戸大橋線(宇野線・本四備讃線)へと入ります。20分ほど走ると本州最後の駅、児島駅に到着。
そして「サンライズ瀬戸」のハイライト、瀬戸大橋へ。朝焼けと瀬戸内海の景色を個室から堪能できる、なんとも贅沢な時間です。
四国に入って最初の停車駅は坂出駅。ここから高松駅まではノンストップ、わずか17分で駆け抜けます。
そして7時27分、四国最大のターミナル、高松駅に到着です。普段はこの高松駅が「サンライズ瀬戸」の終着駅になりますが、琴平延長運転時は高松駅に30分ほど停車したのち、来た道を戻るように予讃線を突っ走り、琴平へと向かいます。
ちなみに、6号車の誤幕はそのままでした。
琴平延長運転時のみ見られる表示。「寝特」の横の寝台特急マークがいい味出してます。
到着からしばらくすると、隣の5番線に岡山からのマリンライナー5号が入って来ます。ダブルデッカー同士の豪華な並びです。
東京発車から約9時間半、サンライズとはここでお別れです。「寝台特急」を名乗る最後の定期列車、末永く走っていただきたいものです。また乗ります。
四国で撮った他の写真も少しだけ記事にしようかと思います。今回の記事はここまでです。