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【祝 鉄道開業150年】2022/10/31 鉄道博物館

2022年10月30日、埼玉県さいたま市鉄道博物館にてEF58形61号電気機関車の常設展示が開始されました。2018年7月5日の南館開館時以来の展示車両追加となり、これで鉄道博物館の展示車両数は42両となりました。

 

9月19日に鉄道博物館に搬入されたEF58 61。3日後の22日に白いシートで覆われた姿を見に行きましたが、とうとうお披露目の時がやって来たのでありました。搬入当初は「落ち着いた頃に見に行けばいいか…」なんて思っていましたが、展示初日の様子を見て居ても立っても居られなくなり、翌31日に早速訪問と相成りました。

 


 

↓前回の訪問時の記事はこちら↓

 

om08amagi.hatenablog.com

 


 

今年3回目となる鉄道博物館の訪問。EF58 61の常設展示開始2日目ということで混んでいるかな…、と思いましたが、やはりそこは平日ということで直前でもチケットを購入することができました。大宮のローソンで発券してニューシャトルに乗り込み、エントランスへ…。

 

 

エントランス正面に堂々と鎮座していまいした。「ロイヤルエンジン」ことEF58形61号電気機関車です。

 

パンタグラフ上昇、前照灯点灯、1エンド側には日章旗と桐と動輪の紋章が取り付けられました。

 

日章旗と紋章は実際にお召列車で使用されたものとのことで、機関車そのものは言うまでもなく、この装飾も一見の価値があるかと思います。

 

EF58 61が最後に一般公開された2018年の「東京総合車両センター 夏休みフェア2018」でも同様の装飾がなされましたが、諸々の制約でじっくりと眺めることはできませんでした。そんなこともあって、間近で心ゆくまで眺めていられるというのはなんとも贅沢だなと思います。

 

続いて側面。ナンバー・飾り帯・「日立」の文字、全てが美しく輝いています。

 

そして【田】の区名札と御召札。注目された区名札は、1986年11月から籍を置いている田端運転所(現・尾久車両センター)のものとなりました。そして、その横に取り付けられている乗務員札入れが、この機関車が特別な機関車であることを示しています。

 

2Fからは屋根上を見ることができます。博物館に収容されたからこそ見ることのできる光景です。

 

周辺の景色と共に。平日ということもあって特に混雑も見られず、のんびりと眺めることができました。

 

ところで、この日は211系A33編成の構内試運転が行われていまして、かつての東海道線を思わせるようなコラボが実現しました。展示場所が窓のすぐそばということで、今後も様々な車両とのコラボが楽しめるのではないかなと思います。

 

また、外からの日差しが当たるので、61号機の特徴の1つである「ため色」の車体色の色調変化がわかりやすくなっています。他方で車体の色褪せが懸念されるところですが、61号機の収容に際して窓ガラスに遮光フィルムを貼っているとのことで、どうやらその心配はなさそうです。

 

61号機の収容された線路の延長線上には、こちらもたいへん貴重なマイテ39 11が展示されていまして、まるで機回し作業中のような光景を写真に収めることができました。

 

さて、夕方になりまして…、

 

外が暗くなり始めると、61号機がオレンジ色の館内照明に照らされ、その美しさが一層際立ちます。車体色もまるで別物かのよう。これぞ「ため色」マジック。

 

 

時間帯によって様々な姿が楽しめるところが素晴らしいですね。

 

いつまでも眺めていたいところでしたが、閉館時間となったので撤収。また近いうちに見に行こうと思います。いつでも見に行けるようになったわけですから。

 

 

さて、2008年4月に休車となったEF58形61号電気機関車。それから14年半の歳月が経過しましたが、その間に公に姿を現したのは僅か3回。私自身も1回しかその姿を見たことがありませんでした。そんな幻のような機関車が鉄道博物館に収容され、いつでも会いに行ける存在になったということ、今でも少し不思議な感覚を覚えます。

 

博物館収容に複雑な思いを抱いている方もいらっしゃるという話も耳にしましたが、鉄道博物館という鉄道の歴史を後世に伝えていく重要な施設のエントランスに展示されるということは、鉄道車両にとってこの上なく名誉なことではないかと思います。

 

この特別な機関車の常設展示に携わった全ての方々に敬意を表します。