れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2025/10/18 小坂鉄道レールパーク ブルートレインあけぼの

前回の記事の続きです。

 

om08amagi.hatenablog.com

 


 

8年ぶりの秋田総合車両センター公開を満喫したあとは土砂降りのなか土崎駅へ。予報の通り午後からは冷たい雨、降り始める前に一通り回れただけでもよかったかなと思いつつ秋田駅に戻ります。

 

碓氷峠マニア氏が車を回送してくる間に酒とつまみを買い込みまして、この日のメイン会場へと向かいます。

 

途中、小坂JCTで盛岡方面に向かうべきところを誤って青森方面に異線進入し碇ヶ関ICまで強制連行されるアクシデントもありましたが、無事に小坂ICに到達。マックスバリュで食料等を買い込んでいるうちに雨も上がりまして、いよいよ目的地へ。

 

初訪問の小坂鉄道レールパークです。

 

1909年に営業を開始した小坂鉄道。メインルートの小坂製錬小坂線は秋田県の大舘駅から小坂駅へと至る貨物鉄道路線で、主に鉱石や濃硫酸の輸送を行っていました。2009年4月に営業が廃止となり、2011年に小坂町が跡地を借り受ける形で「小坂鉄道観光活用事業」が発足。そして2014年6月、小坂駅跡地に「小坂鉄道レールパーク」がオープンしました。

 

小坂鉄道の歴史を現世に語り継ぐ重要な鉄道遺産であることは言うまでもないのですが、もう1つこの施設を語る上で欠かせないものがあります。

 

…、これです。入口で姿を見た瞬間に悲鳴を上げました。

 

ブルートレインあけぼの」です。

 

小坂鉄道レールパーク開業の翌年から営業を開始した「ブルートレインあけぼの」。かつて寝台特急あけぼのに使用された24系客車に宿泊できる、夢の施設です。全国にブルートレインの保存車は多数存在しますが、この施設は様々な点で一線を画す存在となっています。それはまた後ほど書くとして…。

 

まずは「あけぼの」のご紹介から。

 


 

「あけぼの」は1970年より運行を開始した寝台特急で、上野~青森間を東北本線奥羽本線経由で結んでいました。1973年10月に上野~秋田間、1982年11月に上野~青森間(急行 津軽の特急格上げ)にそれぞれ1往復増発。1988年3月の青函トンネル開業までの約5年半は3往復体制で走っていました。

 

その後、1988年3月に上野~青森間が1往復減便。1990年9月には山形新幹線工事着工により1往復が東北本線陸羽東線奥羽本線経由に変更。もう1往復は高崎・上越信越・羽越・奥羽本線経由に変更されるとともに列車名が「鳥海」に変更となり、「あけぼの」は1往復体制へ。そして1997年3月の秋田新幹線開業により東北~奥羽本線経由の「あけぼの」は廃止となり、「鳥海」として運転されていた高崎~奥羽本線経由の列車が「あけぼの」に改称されました。

 

最後の1往復となった「あけぼの」。他のブルートレインが乗客減少を理由に続々と廃止されていく中でも根強い人気があったようで2010年の東北新幹線新青森開業後もしばらく運転が続きましたが、やはり時代の流れには抗えず利用者減少と車両の老朽化を理由に2014年3月15日のダイヤ改正をもって廃止が決定。以降は臨時列車として繁忙期のみの運転に切り替わりました。

 

ブルートレインの臨時化 = そう遠くないうちに廃止 というのがお決まりのようなもので、臨時列車としての「あけぼの」もやはり長続きはせず。2015年1月4日の運転をもって事実上の廃止となりました。

 

その4ヶ月後の2015年5月、「あけぼの」で使用していた客車のうち4両がこの小坂鉄道レールパークに搬入され、同年10月にB個室寝台の宿泊営業を開始。冬季の休業を経て翌2016年4月にA寝台個室の営業も開始されました。

 

初めて見たブルートレインは「富士・はやぶさ」でしたが、撮り鉄を本格的に始めた時に残っていたブルートレインがこの「あけぼの」と「北斗星」でした。「北斗星」は「あけぼの」と同じ24系の列車ですが、個人的にはどちらかというと豪華列車寄りのイメージがありまして、表現が適切かわかりませんが純粋なブルートレインとしての最後の生き残りが「あけぼの」だと思っていました。それ故に強い魅力を感じ、暇を見つけてはコンデジ片手に朝の上野やら大宮に行っていた覚えがあります。

 

一眼レフでの記録もそこそこ残せているのですが、乗車することは最後まで叶いませんでした。当時は乗り鉄にそこまで興味がありませんでしたが、1回くらいは乗っておきたかったなあ…、という想いは年々強くなる一方でした。

 

そんな想いが廃止から10年後の2025年に叶ったのでした。「ブルートレインあけぼの」に乗って時空旅行に出発です。

 


 

ブルートレインあけぼの」は4両編成で、手前からB寝台開放オハネフ24 12・B寝台個室オハネ24 555・A寝台個室スロネ24 551・電源車カニ24 511の編成となっています。

 

単なる保存車ではなく宿泊営業を行う車両ですので、当然に電源が入っている「生きた」状態です。闇夜に浮かぶテールサインが涙ものです。

 

カニ24 511のテールサインももちろん点灯。現役時代は朝の2022レを撮る機会が多かったので、オハネフよりカニの顔の方が馴染みがあります。もっともこのカニ24 511が「あけぼの」に充当される機会が少なかったようですが…。

 

先ほど国内に24系の保存車は多数存在すると書きましたが、電源車を保存しているのはこの小坂鉄道レールパークのみです。電源車に乗客は乗せられないので、宿泊営業という観点で言えばただ置いてあるだけの車両ということになります。それでも、維持費をかけてでも電源車を保存しているというのは、「あけぼの」を編成として残したいという想いが強く感じるわけであります。

 

それにしても、本当に駅に停車しているかのような光景です。いや、ここも駅なんですけどね。

 

続いて側面幕のご紹介。スロネ24 551は 特急あけぼの 青森。

 

オハネ24 555は 特急あけぼの 上野。

 

オハネフ24 12は 特急あけぼの 秋田となっています。1988年に2往復化されるまで走っていた秋田行き、末期にはお目にかかれなかった貴重な幕です。

 

さて、いよいよ車内へ入ります。今回宿泊したのはB寝台個室のオハネ24 555、いわゆる「ソロ」の寝台です。

 

ソロは2階建てのような構造となっており、今回は下段の個室を利用しました。造りとしては現在も走っている「サンライズエクスプレス」のソロに近いイメージです。

 

宿泊施設ということで表記類が追加されたりはしていますが、現役時代の姿がそのままに残っています。ちなみに寝具についてはセルフサービスで、向いの駅舎から持参して自分でベッドメイキングをする形となります。綺麗に敷くのは至難の業で、実際に運行に携わっていた方々のすごさを体感することができます。

 

宿泊施設として利用できるのはこのB寝台個室と隣のA寝台個室ですが、宿泊者はB寝台開放も休憩スペースとして利用することができます。

 

こちらも現役時代の姿がそのままに残されています。個室内の飲食はNGですが、B寝台開放では飲食が可能となっています。ちなみに利用時間は22時までです。

 

向かい側の駅舎も共用スペースとして利用可能で、電子レンジやポット、シャワー室が併設されているほか、共用の電源コンセントもあります。個室内にコンセントはないので、スマホ等の充電は共用コンセントを利用するかモバイルバッテリーを持ってくるかの2択になります。

 

 

宴会を終えて外に出ると、24系が静かに佇んでいます。

 

寒さも忘れて、しばらくハネを見ながら酒を楽しみました。後ほど紹介しますが、向かい側にはホキもいるので、ホキを見ながらの飲酒も可能です。

 

こうして2日目(既に3日目に突入していますが)が終了。個室に戻り、眠りにつきました。

 

つづく。

 

C107新刊について

コミックマーケット107開催まで1ヶ月を切りました。

 

入稿が完了しましたので、本日は頒布予定の新刊についてお知らせいたします。

 


 

◎「Studio Sunshine」としてコミックマーケット107に参加します!

 

2025年12月31日(水) コミックマーケット107 2日目
西し-06b「Studio Sunshine」

 

『新型事業用車の世界 Vol.1』【新刊】

 B5 / 28p (フルカラー) / 頒布価格未定

 

 

これまでC95・C97・C100の3回にわたり、首都圏の工臨に焦点を当てた『臨時工事列車』シリーズを制作して参りましたが、C107では新シリーズとして『新型事業用車の世界』を制作いたしました。

 

本作では東日本エリアで稼働中の事業用車キヤE195系・GV-E197系・E493系の3形式に焦点を当て、解説・歴史・最新の話題等を詰め込んでいます。

 

 

頒布物の詳細と既刊情報および合体サークル「RAILROAD研究所」様のお品書きにつきましては、近日中に当ブログおよびX(旧Twitter)にてお知らせする予定です。

 


 

【以下 近況報告】

 

ということで、1ヶ月ほど更新が途絶えてしまいましたが、生きてます。私生活と新刊制作の反復横跳びでブログの執筆が後回しになっておりました。

 

秋田紀行の記事については随時更新して参ります。尾久フェスあたりまで記事が渋滞しているので年内に書き終わるか心配ですが、コミケの方がこれでひと段落したので頑張ります。

 

以上です。

 

【お知らせ】C107について

秋田紀行の記事の途中ですが、ここで冬コミについてのお知らせです。

 

 


 

 

◎貴方のサークル「Studio Sunshine」は、水曜日 西地区 “し”ブロック-06b(西2ホール) に配置されました。

 

2025年12月30・31日に開催される「コミックマーケット107」に参加させていただけることになりました。C100以来、3年半ぶりのサークル参加です。今回は東1~3ホールが改修工事のため使用できないようで、鉄道島は西館に配置されました。C97以来ですかね…?かなり久々だと思います。

 

 

なお、今回も「RAILROAD研究所」様と合体での参加となります。いつもお世話になっております。

 


 

さて、C107ではこれまでの『臨時工事列車』に続く新シリーズを頒布する予定です。

 

題して、『新型事業用車の世界』です。

 

 

とりあえず表紙(案)が完成したので大公開。デザインどころかタイトルまで変わる可能性もありますので、ご了承ください。

 

頒布物等の詳細につきましては、当ブログおよびX(旧Twitter)にて随時お知らせして参ります。よろしくお願い致します。

 

以上です。

 

2025/10/18 秋田総合車両センターフェア2025

前回の記事の続きです。

 

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前日は郡山・仙台と寄り道しつつ秋田入り。すっかり秋田での生活にも慣れ、ここでの暮らしも悪くないと思い始めている碓氷峠マニア氏の自宅に転がり込んで一泊しまして、翌朝を迎えました。秋田紀行2日目の幕開けです。

 

窓の外は澄み渡るシルキースカイ、午後からは雨予報。まだ雨が降っていないだけ去年よりマシかと思いつつ朝食を食べていると、10年来の知人が搭乗する予定の飛行機が視界不良により仙台空港ダイバートの可能性との報せ。雨でもなければ霧も出ていないのに視界不良…?などと考えているうちに出発の時刻になったので秋田駅へ。

 

秋田駅では旧友と再会しまして、在来線ホームへ。碓氷峠マニア氏は知人が秋田空港に着陸すると信じて空港へ向かいました。

 

秋田駅から701系に乗り込みまして奥羽本線を下ります。学生さんとマニアで2両編成の車内は満杯でした。

 

2駅先の土崎駅に到着。ここで乗客のほとんどが下車しました。

 

ということで、最初のお目当ては「秋田総合車両センターフェア2025」。2017年以来、8年ぶりの参加となりました。この8年の間にコロナ禍がありまして、各地での行われていた無料の車両基地公開は少人数制での有料撮影会へとシフト。その後、コロナが落ち着くとともに無料イベントが復活しつつあるものの、ネットでの事前申込制による開催が主流となっています。そんな中、この「秋田総合車両センターフェア」は2020~2022年こそ開催がなかったものの、2023年に復活。現在でも入場フリーのスタイルを貫いてくれています。

 


 

気軽に立ち寄れるありがたみを実感しつつ入場。用事を済ませまして、まずは機関車検修庫へ。

 

今年の主役、DD51 895が鎮座しておりました。

 

今回のメインイベントの1つである展示運転台見学と操作体験。4月に高崎を去ったDD51 895を使用しての実施となりました。整理券さえ貰えば無料で体験できるという超良心的イベント。今時だと本当に珍しいことです。

 

模擬の操作体験と言いつつも機関車は生きている状態のようで、前照灯が点灯したりワイパーが動いたり気笛が鳴ったり、ブレーキの緩解なんかもできたようです。

 


 

さて、せっかくなので少しだけ懐古のお時間です。895号機の写真を何枚か引っ張り出してみました。

 

まずは2020年8月25日に運転された中之条工臨から。中之条方に842号機、高崎方に895号機のプッシュプルで運転されました。灼熱現場での91本卸し、熱中症寸前での撮影でした。

 

2015年3月15日の小野上工臨。この約1時間前にEF64 1052の転属回送(長岡→高崎)が走っていました。みんないなくなってしまった…。

 

続いて客車編。2014年10月18日に走った「八高線全通80周年記念号」の八王子への送り込みです。小川町以北はおなじみ「八高訓練」が割と最近まで走っていましたが、小川町どころか高麗川も突き抜けて八王子まで12系がやって来たのはこれが最後だったようです。後ろの888号機はヘッドマーク付きでしたが、本運転は撮らずに583系を撮りに行ったみたいですね。あの頃は若かった。

 

ということでみんな大好き八高訓練の写真も。何回か撮影に行きましたが、895号機先頭の写真は2017年1月16日の往路のみでした。この列車は本当に色々な形態で走っていましたが、この日は旧型客車5両で、後ろは888号機という編成だったようです。

 

最後は変わり種、マヤ50 5001による検測です。本来であればキヤE193系を使用して行われるところですが、前年5月にわたらせ渓谷鉄道脱線事故があった影響で戦線離脱中。マヤ50 5001を使用する検測については機関車牽引で行われたというわけでした。この編成で高麗川まで入線したようで、高麗川方が842号機、高崎方が895号機でした。

 


 

以上、懐古のお時間でした。意外に色々と撮っていたみたいです。

 

そんな895号機も高崎を去り秋田へ。これが最後のお仕事になってしまうんでしょうか…?

 

 

続いて895号機の奥に佇むDE10 1680。新潟(旧長岡)車両センターで活躍したDE10です。

 

長らく2機体制が続いていた新潟のDE10ですが、2024年11月に秋田からDE10 1759が転入して一時的に3機体制に。その後、2025年5月に1680号機が秋田へ旅立ちまして、現在は再び2機体制に戻っています。

 


 

新潟のDE10は懐古できるほど枚数がないのですが…、

 

思い出すのはやはり2020年10月23日に運転された只見工臨。当時は豪雨災害の影響で会津川口~只見間が不通となっており、小出方から入線する異例の運転形態となりました。

 

2019年から全3回にわたって運転された只見工臨。2019年に運転された2回は1680号機が故障により離脱していたため郡山のDE10を1機レンタルしての運転でした。そして最終回に満を持して長岡DE10によるプッシュプル編成が実現。これまで色んな工臨を撮りましたが、深く印象に残っている列車の1つです。

 


 

そんな1680号機ですが、よく見ると「二休車」の札が差さっていました。車籍自体は残っているということでしょうか。このまま廃車か、あるいはもうひと踏ん張りするのか…。

 

 

DLたちを眺めているとトラバーサーによる車両の入換実演の時間になったので移動。ここで秋田空港に無事着陸した10年来の知人と迎えに行っていた碓氷峠マニア氏が合流。視界は良好だったようです。

 

で、トラバーサーの実演。なんの車両が出てくるのかと思って見ているとオハ47 2246が自走してきました。自走というよりは移動式台車に乗って移動しているわけですが、何とも不気味な光景でした。

 

移動して奥の建屋に入っていきました。

 

続いて第二車体改造場の「車両にアート」のコーナー。登場時のブラックフェイスに復刻されて話題となったキハ100-2の車体に「お絵かき」ができるコーナーです。

 

車体だけでなく車内にも「お絵かき」ができました。GV-E197-201で草。

 

 

続いて旅客車解艤装場へ。こちらのイベント名称は「鉄道車両大集合」。ポスターにも入場時にもらったパンフレットにも展示される車両の記載は一切なし。「大集合」と言うからには2~3両の展示ではないんだろうなと思いつつ中に入ってみると…、

 

確かに大集合していました。左からE653系EV-E801系E751系。まずは秋田地区を代表する車両たちがお出迎えです。

 

「ACCUM」でおなじみのEVシリーズ。783系の貫通顔に似た顔が割と好みだったりします。

 

中央には701系の姿も。クモハ701-30が1両のみで展示されていました。

 

さらに奥に進むと最大の目玉が…。

 

DE11 1041とクハネ583 17の並びです。昨年は255系のクハ254-5と並んでサプライズ展示された583系が今年も登場です。これは嬉しい。

 

583系の登場も嬉しいですが、手前のDE11 1041も久々の再会となりました。

 


 

DE11 1041といえばこれ。2016年3月31日の田端操工臨返空です。2016年3月28日発送分より田端操(金町)工臨の牽引機がELからDLに変更となったわけですが、この日と翌1日の定尺チキの返空の2回だけDE11が牽引を務めました。その後、高崎や宇都宮で何度か定尺チキを牽引していますが、ロンチキを牽く姿はこれが最後となりました。

 


 

そんなDE11 1041の横に鎮座するクハネ583-17。国内最後の583系として活躍したN1・N2編成の青森方先頭車です。

 

583系は高度経済成長期の輸送需要増大による優等列車の増発と、これによる車両基地の容量ひっ迫を解消すべく、昼は座席車、夜は寝台車として使用できる昼夜兼行電車として製造されました。北は青森、南は鹿児島まで全国を駆け回りましたが、2012年3月改正の急行「きたぐに」臨時化をもって定期運用が消滅、以降は波動輸送用として活躍を続けましたが、西日本在籍車は2015年2月までに全廃となり、秋田のN1・N2編成が国内最後の583系となりました。

 

晩年のN1・N2編成といえばこの「わくわくドリーム号」。青森から奥羽・羽越本線廻りで東京ディズニーリゾートの最寄り駅 舞浜へと向かう、いわゆる「TDR臨」です。金曜の夕方に青森駅を発ち、翌朝の7時半過ぎに舞浜駅に到着するというダイヤで、卒業旅行シーズンである3月にはほぼ毎週末のように設定されていた記憶があります。583系の寝台設備を利用できる貴重な列車ということで今走ればマニアが殺到しそうですが、当時は繁忙期を中心に行われていた8時開園に間に合って、かつ乗り換えいらずの貴重な存在として重宝されていたようです。

 

そんな「わくわくドリーム号」。交通新聞社の『鉄道ダイヤ情報』に運転日や詳細な時刻が掲載されていまして、土曜の朝はコンデジ片手によく京葉線に撮影へ行ったものです。

 

舞浜駅で初めて583系を見た時の感動は今でも忘れられないですね。図鑑の世界でしか見たことのない寝台電車が目の前で動いていたわけですから。

 

鉄道は幼い頃から好きでしたが、撮り鉄になった原点の1つはこの車両の存在だったのかもしれません。

 


 

ということで、初めて583系を見たと思われる日の写真を探し出してみました。2012年5月19日の「わくわくドリーム号」です。青森方の先頭車の写真なのでまさに秋田総合車両センターにて保管されているクハネ583-17の現役時代の姿です。

 

それから3年ほど経ちまして、夜間の姿も捉えていたようです。朝方に舞浜に着いた583系は折り返しのため一旦東京駅に向かってから東大宮操へ。夜になり東大宮操から再び舞浜へ向かい、青森へと帰ります。

 

それなりの頻度で上京していたこともあり、東京住みでも割と身近な存在だった感のある車両でしたが、2017年4月8日の「さようなら583系」の運転をもって引退。中間車のモハネ582-106・モハネ583-106が台湾に譲渡され、國家鐵道博物館に収蔵されていますが、国内ではこのクハネ583-17のみが秋田の地に残っています。

 


 

実はまだ車籍が残っているクハネ583 17。車体は相当傷んでいますが、できることであれば末永く保存されて、このような機会に定期的に姿を見せていただきたいところです。

 

 

ところで、DE11と583系を撮っている時に気になっていたのですが、なぜかこの並びに背を向けてカメラを構えている人たちが相当数いるのです。なんだろうと思ってさらに奥まで進んでみると…、

 

…、なるほどね。

 

意味深に開放された扉からEF81 95の姿が見えました。今年9月にEF81 139とカヤ27-501とともに尾久を去ったEF81 95。欧風客車「スーパーエクスプレスレインボー」牽引機に抜擢され、側面に「EF81」の文字を大胆に配した塗装で絶大な人気を誇った、まさに「スペシャルロコ」です。

 

外からもその姿が見えました。なんだか解体中のシーンに見えなくもないですが、そういうわけではありません。他の機関車たちとともに、静かに最期の時を待っているようでした。

 

さらに左側に目をやると、1列に並んだ機関車たちの姿。

 

まず高崎のDE10 1654、工臨で撮ったのはもちろんですが…、

 

2024年6月14日、キヤE195系ST-14編成の配給を牽引した機関車でした。この配給の発駅は越中島貨物駅、越中島貨物線に入線した最後のDE10はこの1654号機だったわけです。

 

続いてEF81 81とED75 758。EF81 81は言わずと知れたお召指定機、2017年4月にそれまでの北斗星色からお召塗装に復刻され、名実ともに田端のエース機として活躍を続けました。

 

ただ、例えお召指定機であってもいつまでも残り続けるとは限らないのが実情。今年9月にED75 758とともに秋田へ入場。最後は自らの足で終焉の地へたどり着いたようです。

 

このEF81 81も工臨からカシオペアまで色々撮りましたが、一番印象に残っているのは2018年8月25日に開催された「東京総合車両センター 夏休みフェア2018」。日章旗を掲出した正装での展示、隣には鉄道博物館に収容されたロイヤルエンジンEF58 61の姿。関係者の方々のご尽力によって実現した晴れ舞台でした。

 

 

で、さすがにED75 758の写真はないよなあ…、と思っていたのですが、

 

8年前にこの地で撮っていました。なんという偶然。2017年8月19日に開催された「あきた鉄道フェアin土崎」、台検で入場中だったようです。仙台のED75にはあまりご縁がありませんでした。

 

その後ろには2機のDE10。車番を拡大してみたら1180号機と1649号機、郡山総合車両センターに所属していたDE10でした。白ゴムだったっけ…?って不思議に思っていたのですが、どうやら郡山での最後の撮影会の際に白ゴムになり、そのまま秋田へ回送されてきたようです。郡山のDEもご縁がありませんでした。

 

終焉の地に集った東日本各地の機関車たち。イベントの展示車両ではありませんが、姿を見ることができただけでもよかったなと思います。新型事業用車の稼働開始後もなんだかんだ残り続けてきた機関車たちですが、本当に終わってしまうんだなと実感した1日でした。

 

ということで、「秋田総合車両センターフェア2025」の見学はここまで。入場フリーでありながらここまで充実しているイベントは本当に貴重な存在だと思います。本当にありがとうございます。

 

 

この後は255系やら24系やらの部品を買ってご満悦の知人らと共に秋田駅に戻りまして、この旅のメインイベントへと向かいます。

 

つづく。

 

2025/10/17 配9535D・回9829Dなど

10月17日から20日にかけての撮影分です。

 


 

昨年に引き続き今年も秋田に行って参りました。今回は10年来の知人もはるばる大阪から駆け付けるとのことで、個人的にかなり楽しみにしていたイベントの1つでした。

 

ということでやって来たのは朝の大宮駅。直接秋田に向かうのはなんだかもったいない気がするので、今年も寄り道しつつ北上していきます。最初に乗車したのはつばさ127号、初めてE8系に乗りました。思えば昨年9月以来東北に行っていなかったので、これが今年初の東北新幹線。1年ぶりのTR11に涙を堪えつつ、1時間ほどの乗車で最初の目的地に到着。

 

郡山です。普段ははやぶさで爆速通過するところですが、今回はここで降りてみました。

 

まずは13番線ホームから構内を望みます。ちょうど磐越東線のキハ110系が発車していきました。

 

郡山駅東北本線水郡線磐越東線磐越西線が乗り入れる南東北の要衝であり、砕石輸送気動車GV-E197系の常駐先の1つとなっています。砕石の積込みはここから3キロほど北に行ったところにある郡山保守基地で行うため、保守用車モードを搭載した0番代のTS01・TS02編成が交代で常駐しています。

 

普段はどちらか1編成のみが常駐しているのですが、この日は2編成が郡山に揃い踏み。留置線にいたTS02編成の入換が始まりまして、だいぶ見づらいですがTS01編成と並びました。TS02編成はこの位置で折り返しまして…、

 

給油がスタート。給油の設備はよく見たり撮ったりしていますが、実際に給油しているところを見たのは初めてでした。

 

9173 EH500-77+HB-E221-5+HB-E222-5+HB-E221-6+HB-E222-6 郡山

 

給油を眺めていると手前を甲種が通過。盛岡向けのHB-E220系、今回は総合車両製作所から2両編成が2本発送されました。いずれ奥にいるキハ110たちも置き換え対象になったりするのでしょうか。

 

甲種の通過後にTS02編成が再び動き始めたので在来線ホームに移動。

 

今度は下から並びを捉えてみました。郡山で0番代が2本並ぶのはなかなか珍しいのではないでしょうか。

 

振り返ると見慣れない色のキハE120の姿が。このキハE120-2は2022年10月の只見線全線復旧に合わせて旧国鉄カラー風のラッピングが施されたとのこと。この車両も意外にカラーバリエーション豊富ですね。

 

そうこうしているうちに手前の貨物が発車しまして、この日最初のお目当てが見えるようになりました。E131系N1編成の新製配給です。

 

普段は砕石輸送に従事しているGV-E197系ですが、この車両にはもう1つ大きな役目がありまして、それが非電化区間における入換作業や回送列車の牽引です。既にマヤ50-5001や山形のキハ101を牽引していますが、最初に配給列車として牽引したのはこのE131系800番代でした。

 

E131系800番代は仙石線向けのE131系で、総合車両製作所新津事業所にて製造が行われています。第一編成となるN1編成は今年の6月5日に発送されており、現在は仙石線内で試運転を行っているところです。今回の配給は2本目となるN2編成の輸送です。

 

N2編成は10月15日に越後石山(新潟車両センター)を発ち、信越上越・高崎・武蔵野・常磐線経由で田端操へ。日付が変わって16日未明に東北貨物・東北本線経由で郡山に到着しています。越後石山~郡山間はE493系オク02編成が牽引を担当。02編成は16日のうちに尾久へと返却されており、ここからはGV-E197系の出番となります。

 

この先は東北本線経由で塩釜まで北上し、仙石東北ライン経由で仙石線へ入り石巻を目指します。東北本線は交流、仙石線は直流ということでこれら2線の連絡線である仙石東北ラインは非電化路線となっていまして、必然的にGV-E197系が必要となるわけです。

 

従来の仙石線205系の配給列車は石巻線経由で石巻~小牛田~郡山という経路でしたが、牽引機の更新とともに経路も変更となりました。GV-E197系自体は石巻線に入線した実績があるので走れないわけではないとは思うのですが、まあ色々と理由があるのでしょう。

 

そんなわけで郡山から先はホッパ車GV-E196系を抜いたGV-E197系2両が牽引するわけですが、今回の牽引機はTS01編成のGV-E197-1とGV-E197-2。全GVファン待望となる横帯ツノありな量産先行車の登板が2回目にして早くも実現となりました。ちなみに初回のN1編成はTS07編成のGV-E197-109とGV-E197-110が牽引を務めています。

 

 

さて、配給の発車は午後でまだ起動すらしていなかったので駅の周辺散策へ。東口を出て線路沿いにしばらく歩きまして…、

 

見慣れた景色の場所にやって来ました。郡山総合車両センターの解体線です。

 

解体作業はやっていませんでしたが、サハE501-9の姿がありました。K753編成に組み込まれていたサハで、他の4両は同じくサハを抜いたK752編成と共に九州の地へと向かいました。国鉄時代を彷彿とさせる大転配、歴史は繰り返すんですねぇ…。

 

振り返るとこちらもまた見慣れた景色。郡山総合車両センターです。関東・東北エリアの交流・交直流電車および気動車の検査を受け持つ工場で、我らがキヤE195系もこちらで検査を受けています。いつもお世話になっております。

 

この時はST-18編成とST-20編成が入場中でしたが、姿は見えませんでした。

 

工場見学の後は駅に戻って昼食を。久々に喜多方ラーメンをいただきました。独特なコシの多加水麺とあっさりしたスープ、「朝ラー」文化が根付くのも納得です。

 

昼食のあとは駅前に聳え立つ高層ビル「ビッグアイ」へ。なんかすげー演出のエレベーターで一気に22階へ。

 

展望ロビーから郡山駅がバッチリ見えました。ここは郡山市ふれあい科学館の一角で、主に宇宙に関する展示を行っている施設です。展望ロビーについては無料で出入りすることができます。おそらくGVを上から観察するための施設ではないと思われますが、展望ロビーの一角は「鉄道エリア」となっており、鉄道模型のレイアウトや車両展示、運転シミュレーターなどが設置されています。

 

午後になると側面まで光線が回りますが、この高層ビルの影が落ち始めるというジレンマ。なんとか車体には影をかけずにTS02編成を撮ることができました。時季を選べばもっといい感じで撮れたりするのでしょうか。

 

手前には存在感抜群の白い車両の姿。TS01編成から外されたGV-E196-1~4の4両です。ぐんま車両センターは2両ずつに分けての留置でしたが、郡山では4両まとめて留置ができるようです。登場からまもなく5年、かつては真っ白だった車体もすっかり泥だらけになりました。

 

 

しばらく眺めていると配給列車の点検が始まったので再び駅へ。

 

ホームに向かうと既に前照灯が点灯していました。ちょうど手前をHD300が通過。

 

こちら側まで光線が回ったので連結面を。真横から見るとGVの車高の低さが際立ちます。

 

これで5つ目の番代区分となるE131系の800番代。同じく4両編成の相模線向け500番代がベースですが、前面の貫通扉が廃されているのが当番代の大きな特徴です。

 

ラインカラーは205系3100番代を継承しています。1本くらい2WAYシート車のカラーで出てきたりしてくれたりしないかなと思ったり。

 

 

そして満を持しての登板となったTS01編成。配給列車に充当されるのはこれが初めてです。やはり側面に帯があるだけで一気に引き締まります。他の編成にも横帯がほしいと思う反面、量産先行車だけという特別感もアリかなと思う今日この頃です。

 

配9535D GV-E197系TS01編成+E131系N2編成 郡山

 

最後に編成撮り。走行写真も撮りたいところではありますが、新幹線の時間が迫っていたのでこれにてお別れです。

 

 

新幹線ホームに上がって発車を見送りまして、やまびこでさらに北を目指します。

 

あっという間に終点の仙台に到着。ここで乗り換えですが、時間があるので一旦改札の外へ。今年初めての訪問は滞在時間わずか28分という最短記録になりました。

 

再び新幹線ホームに戻りまして、第3走者の到着。赤い悪魔 E6系のお出ましです。

 

こまち29号でこの日の最終目的地 秋田を目指します。寝不足と田沢湖線のカーブとトドメに大曲からの逆向き走行で若干酔いましたが、無事に秋田に到着しました。ある程度覚悟はしていましたが、やはり涼しいを通り越して寒かったです。

 

到着後は休む間もなく在来線ホームに移動。

 

回9829D GV-E197系TS05編成 秋田

 

またしてもGV-E197系が登場。こちらは量産車のTS05編成、秋田運用車の送り込みです。前日に高崎を発って新津で一泊、羽越本線をひたすら下って秋田へやって来ました。

 

入線被るんかーいって一瞬思いましたが、一目で秋田ってわかるんでこれはこれでアリですね。

 

構回9829D GV-E197系TS05編成 秋田

 

手前の701系が発車したので編成撮りを1枚。ここで折り返しまして、滞泊先の南秋田センターへ入区します。ちょうどいいタイミングで常駐交換があってラッキーでした。

 

ということで、1年ぶりの秋田です。

 

改札内にはこんなポスターが。翌日はこのイベントからスタートです。

 

つづく。