8月21日から22日にかけての撮影分です。

始発を乗り継いでやって来たのは朝の近鉄名古屋駅。新横浜線様様です。
ということで今回目指すのは三重県南東部に位置する鳥羽市です。戦後初の国立公園として誕生した伊勢志摩国立公園の北東端、海女文化と真珠とラッコの町です。

伊勢志摩へのアクセスを担い続けて早30年、近鉄が世界に誇る名車 23000系「伊勢志摩ライナー」が本日の主役です。
1994年3月に運行を開始した「伊勢志摩ライナー」。同年4月には三重県志摩市(当時の島郡磯部町)の複合リゾート「志摩スペイン村」の開園を控えており、伊勢志摩へのアクセスの象徴的存在として誕生しました。
リゾート地へのアクセス列車に相応しく旅を演出する内装やグループ客での利用に適した設備と、130km/hでの営業運転を行うための機器を備えた、リゾート特急の最適解とも言っても過言でない名車中の名車であります。
外観はサンシャインイエローとクリスタルホワイトを纏っていましたが、2012年から2013年のリニューアル工事に合わせて奇数編成の塗装が伊勢志摩の太陽をイメージしたサンシャインレッドに変更されています。伊勢志摩ライナーといえば黄色であるとビコム『列車大行進シリーズ』に教えられて育ったのでできれば黄色の編成に乗りたかったですが、よくよく考えたら乗る分には一緒ですね。

今回乗車したのは名古屋駅8時10分発の特急第6815列車。平日は6時50分発の賢島行き6613列車を筆頭に、17時台まで近鉄名古屋から伊勢志摩方面の特急が毎時2本(観光特急しまかぜを除く)設定されています。
1日約400本もの特急列車を運行している近鉄。伊勢志摩方面への列車は大阪・京都と名古屋が起点となっており、それぞれ大阪・京都・名古屋と伊勢志摩から1文字ずつ取った「阪伊特急」「京伊特急」「名伊特急」という系統名で呼ばれています。このうち阪伊特急と名伊特急については、停車駅の少ない速達タイプの列車を甲乙になぞらえて「甲特急」、停車駅の多い主要駅停車タイプの列車を「乙特急」と呼んでおり、前述の系統名と合わせて「阪伊甲特急」「名伊乙特急」などと呼称されています。
この特急第6815列車は名伊乙特急。停車駅が多いといっても走りっぷりは軽快で、名古屋~鳥羽間を約1時間半で結びます。

今回利用したのは5号車のサロンカー。2人用のツイン席と3~4人用のサロン席が備えられており、最低利用人数さえ満たしていれば追加料金なしで予約可能というチートのような仕様となっています。遠くから見ても一目でわかる巨大な窓とピンクを基調とした明るい内装、人数が揃っていて予約さえ取れれば利用しない理由はないと思います。

せっかくなので他の車両も少し散策。隣の4号車のデッキにはこのようなカウンターが備えられています。

その名も "Sea Side Cafe"。かつてはここで軽食等を販売していたようですが、残念ながら2020年をもって廃止されています。廃止後も設備そのものは残されており、かつての車内の雰囲気を今に伝えてくれています。

そして先頭車両の「パノラマデッキ」。運転台の後方は大きなガラスが張られており、簡易的な腰掛が備えられています。我々電車マニアにとってはデラックスシートを遥かに凌ぐ特等席です。

そんなわけであっという間に鳥羽駅に到着。「みえ応援ポケモン」のミジュマルがお出迎えしてくれました。
ロッカーに荷物を預けまして、まずは鳥羽水族館へ。最寄り駅で言うと1つ先の中之郷になりますが、日中は普通列車が1時間に1本停車するのみなので、鳥羽駅から徒歩が無難かなと思います。歩くといっても10分ほどの距離ですし、海を横目に進んでいくのであっという間に着きます。
日本最大の約1200種類の飼育種類数を誇る鳥羽水族館。全長1.5kmにもなる横長の館内には順路がなく、好きな順番で見学できることが大きな特徴です。
ということでまずは館内の端にある「パフォーマンススタジアム」でアシカショー、

…、と近鉄特急を。スタジアム後方からは鳥羽湾と真珠島に架かる橋、そして近鉄の線路がよく見えます。

901 特急 賢島 23000系iL06編成 鳥羽~中之郷
お目当てはもちろん「伊勢志摩ライナー」。京都発賢島行きの特急第901列車です。サンシャインイエロー輝かせながら、由緒正しい伊勢志摩ライナーがやって来ました。素晴らしい。大泣き。
ちなみにこの20分前にも伊勢志摩ライナーが通過したのですが、そちらはピンポイントで曇られて没。車両はiL02編成、2025年2月から運行を開始している「ミジュマルライナー」でした。ちなみに、この「ミジュマルライナー」については近鉄の公式ホームページで運用が公開されているので、狙おうと思えば簡単に狙うことができます。可能であればサンシャインイエローの2編成の運用も公開していただきたいところではあります。

さすがに水族館に入園して電車の写真だけ撮って帰るほどの電車人間ではないので、もちろん生き物たちも見てきました。鳥羽水族館といえばやはりラッコ。現在日本でラッコが見られる水族館はこの鳥羽水族館のみ。飼育されているのも「キラ」と「メイ」の2頭のみとなっています。
お盆も終わった平日とはいえ、この時は観覧待機列が40分待ちとなっていました。2025年から観覧方式が変更になったようで、1組あたり約10人が水槽前のスペースに案内されて、1分間自由に見学ができるというものです。この水槽前に案内されるまでの時間が40分で、待機列に並んでいる間もラッコの姿を見ることはできます。

1日3回お食事タイムが設けられており、仰向けで貝やイカを食べる姿を見ることもできます。ただし食事時間の観覧を確約するシステムはなく、待機列の長さと食事の時間を見極めて、タイミングよく並ぶ必要がありそうです。

かつては日本中の水族館でラッコが見られたそうですが、今となっては鳥羽水族館の2頭のみ。並ぶ価値は大いにあったと思います。素晴らしいものを見させていただきました。
さて、一通り水族館を回ったところで再び鳥羽駅に戻りますが、外に出るとなんかめちゃくちゃ晴れているではありませんか。

…、ということで気になっていた城山公園で少しだけ撮影。サニーカーとビスタカーが併結してやって来ました。もう少し線路寄りから撮りたかったのですが、木や電線の兼ね合いで、この日の装備ではこの位置が限界でした。
これにて1日目の行程は終了。鳥羽駅前から送迎バスに乗り込みましてホテルへ。デカい風呂とうまい夕飯を堪能しまして、夜は金曜ロードショー『となりのトトロ」を視聴。1988年に公開されたスタジオジブリ不朽の名作、金曜ロードショーではなんと20回目の放映となりますが、たいへん恥ずかしながら生まれてから今まで一度もトトロを観たことがなく、これが初の視聴となりました。いやもう、ここでは語り尽くせないほどに本当に素晴らしい作品でした。
翌日はフェリーに乗ってイルカ島へ。

鳥羽湾に浮かぶイルカ島、正式には「日向島」という無人島です。1959年に「イルカ島海洋遊園地」として島全体がレジャー施設になりました。
島ということでアクセスする手段はフェリーのみ。鳥羽駅に近い鳥羽マリンターミナルのりば・真珠島の入口付近にある真珠島・水族館前のりばとイルカ島を周遊するフェリーが運航されており、これに乗船することで上陸することができます。島の入園はフリー。船の運賃が実質的な入園料といったところでしょうか。

島の北部には小高い山がありまして、その山の上にさらに展望台がありまして、青い空と海、そこに船が残した白い航跡を眺めることができます。

展望台以外にももちろんイルカもいますし、アシカやカワウソもいます。あとホウキもあります。のんびりとした時間が流れる、いいところでした。
イルカのあそび時間まで見学したところで船で鳥羽マリンターミナルに戻りまして、あとは帰るのみです。

帰りの電車はこちら。近鉄21000系「アーバンライナー」です。1988年に大阪難波(当時の近鉄難波)~近鉄名古屋間の名阪ノンストップ特急専用車として投入されました。

抵抗制御・全車電動車・HSCブレーキ、男の子の好きなもの全部乗せの特急型車両です。予約した時は1時間後の「しまかぜ」にも空席があったのですが、絶対これに乗るんだと迷わずアーバンライナーのデラックスシートを予約しました。途中停車駅も宇治山田・伊勢市・津のみと、素晴らしい走りっぷりを見せていただきました。
あっという間に名古屋へ戻ってきまして、少し時間調整をして新幹線で帰宅。以上、夏の鳥羽と近鉄特急を満喫する旅でした。



















































左のクハ183 1020は「ビーチインBOSOさざなみ」となっています。

