れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2023/5/22 仙台臨海鉄道など

前回の更新から2ヶ月ほど空いてしまいました。その間全くカメラを触らなかったわけではなく、なんだったらめちゃめちゃ色々撮影していたのですが、今度は現像が追いつかなくなって、結果的に更新が途絶えてしまいました。

 

言い訳はさておき、溜まりに溜まっている記事を順次更新していきます。まずは5月22日から23日にかけての撮影分です。

 


 

久々に予定のない連休、最初は家でダラダラするつもりだったのですが、なんだか勿体ない気がしたので兼ねてから行ってみたかった場所に行ってきました。

 

とりあえずホテルを押さえ、新幹線の切符を買って大宮へ。埼京線がめちゃめちゃ遅れていて普通に乗り遅れそうになりましたが、ギリギリのところで1本後に乗車変更して事なきを得ました。人生初の東北新幹線、大宮駅で買った駅弁を食べ、車窓を楽しみつつ乗ること1時間…。

 

やって来たのは仙台駅。2015年以来、約8年ぶりの訪問となりました。

 

久々の訪問に感動する間もなく、すぐさま仙石線に乗り換え。20分ほど乗車して多賀城駅で下車。今度は観光案内所で自転車を借りまして、走ること十数分…。

 

今回の旅の目的地、仙台臨海鉄道 仙台埠頭駅に到着です。キヤE195系の動向を見守っている中でどうしても訪ねたかった場所の1つ、完全に勢い任せではありましたが、遂に訪問が実現しました。

 

東北地区の定尺レール輸送の拠点である仙台埠頭駅。仙台臨海鉄道が有する3つの路線(臨港本線・仙台埠頭線・仙台西港線)の1つ、仙台埠頭線の終着駅です。ここからキヤE195系(JR貨物および第三セクター向けはチキ車)に載せられたレールが東北地方の各地に発送されていきます。

 

仙台埠頭線および仙台埠頭駅は臨港本線の開業から4年後の1975年に開業。当初は一般の貨物輸送を扱っていたようですが、現在取り扱っているのはレールのみです。この仙台埠頭線に限って言えば、越中島貨物線・名古屋港線と同様に現在はレール輸送専用の路線となっています。

 

これまでレール輸送用気動車キヤ97系・キヤE195系を使用したレール輸送の拠点である名古屋港駅越中島貨物駅を訪問してきましたが、この仙台埠頭駅は少し異質な雰囲気が漂っています。というのも、名古屋港駅越中島貨物駅は運河と隣接しているのに対し、仙台埠頭駅はその名の通り埠頭の一角にあり、すぐ先はもう太平洋です。また、周辺に住宅は一切なく、ただただ倉庫街が広がっています。走っている車もトラックが大半です。

 

そんな雰囲気こそがこの仙台埠頭駅の魅力でもあります。東京からだと来るだけでも一苦労な場所ではありますが、一見の価値は大いにあると思います。

 

さて、そんな仙台埠頭駅に見慣れた車両が佇んでいます。キヤE195系ST-3+ST-7編成です。見慣れたと言っても首都圏には姿を現さない小牛田所属の車両たちです。定尺レール輸送用6編成(ST-2~ST-7)と長尺レール輸送用1編成(LT-4)の合計7編成でJR東日本仙台・盛岡・秋田支社のレール輸送を一手に担う小牛田キヤ。甲種以外で撮影したのは恥ずかしながらこれが初めてです。

 

ところで、よく見るとレールが積まれているのは奥のST-7編成のみ。この時点で明日の発送はないということが判明しました。あわよくば動いているところも撮りたかったのですが、たかだか1回の訪問で全て上手くいくほどレール輸送の世界は甘くないということは重々承知しています。今回は下見と割り切り、仙台埠頭駅の観察を続けます。

 

首都圏ではまず見ることはない小牛田キヤ。東北向けと首都圏向けで仕様の違いがあるわけではありませんが、今まで見たことのなかった「ST-3」の編成表記を見られただけでもう感激です。

 

しばらく眺めているうちに雲が広がってきたので、今度はキヤを挟んだ反対側へ。

 

線路脇は通れないので、ぐるっと回って反対側へやって来ました。積み込みに使用すると思われるラフテレーンクレーンが脇にいました。

 

ST-7編成側から1枚。留置中の姿をこんなにも綺麗に撮影できるのは仙台埠頭駅だけでしょう。

 

名古屋港駅越中島貨物駅は望遠がなければ手も足も出ないようなところに留置されていますので、この距離感は頭がバグりそうになります。

 

駅の南側には大量にレールが置かれています。さらに奥には自動車船「ふじき」の姿も見えます。大型船とキヤのコラボもこの仙台埠頭駅ならではの光景です。

 

凄まじい量のレールです。構内に越中島のようなクレーンは設置されておらず、レールの陸揚げはラフテレーンクレーン、船着き場から保管場所への移動はトレーラーが担っているようです。

 

自動車船と大量のレールとキヤ、たまらん光景です。

 

さて、いつまでも眺めていたいところですが、レンタサイクルの返却時間が迫っていたので後ろ髪を引かれる思いで撤退。自転車を返却し、今度はバスで国府多賀城東北本線で陸前山王と乗り継ぎ、樋の口大橋へ。

 

668 SD55 103+コキ10車 仙台港~陸前山王

 

SD55が運用に入っていたので撮影。横からのアングルが定番ですが、草がとんでもないことになっていたので縦で構えてみました。この積載なら結果オーライです。

 

単669 SD55 103 陸前山王~仙台港

 

折り返しの単機も同じ場所で。最近までしばらく運用を離脱していたSD55 103。本来の検査期限は過ぎているようですが、離脱していた期間を考えるともうしばらくの間は活躍する姿が見られそうです。

 

撮影はここで切り上げ、予約していたホテルにチェックイン。慣れない場所でのなかなか過酷な移動の連続でクタクタでしたが、少し休んで再び多賀城駅へ。久々の牛タンで体力を回復させ、仙石線で仙台駅を目指します。

 

1947S 普通 東塩釜  205系M5編成 陸前原ノ町

 

途中、陸前原ノ町で一旦降りて205系を。青いやつしかいないのかと思いきや何やらカラフルな車が登場。どうやらL/Cの2WAYシートに改造された編成がこの塗装を纏っているようです。残念ながら現在はロングシートに固定されているようですが仙台・塩竃・松島・石巻をそれぞれイメージしたラインカラーは健在です。

 

そして仙台駅に到着。せっかく来たので普通電車も何本か撮ることにしました。

 

264M 普通 原ノ町  E721系P4-18編成 仙台

 

まずE721系原ノ町行き。2016年から2017年にかけて投入された1000番代です。2両編成の0番台に対して1000番代は4両固定編成。さくら色の帯が特徴です。

 

そういえば7年前に総合車両製作所からの甲種輸送を撮影していました。当時はどこで使うのかもよくわからないまま撮影していたと思います。

 

583M 普通 仙台  701系F2-551+F2-5**編成 仙台

 

続いて福島からの701系。このまま仙台車両センターに入区となるようです。地方の線区でよく見かける顔ですが、この色もなかなかカッコいいものです。

 

19M 特急 ひたち19号 仙台  E657系K17編成 仙台

 

そして品川からの特急ひたち19号が到着。グリーンレイク塗装のK17編成が充当されていました。

 

今年10月から開催される茨城デスティネーションキャンペーンに合わせ、このK17編成を皮切りにこれまで4編成が登場しているE657系E653系リバイバルカラー。側面がもうE653系のそれなんですよね。この企画に携わった全ての方々と握手したいです。本当に素晴らしい。

 

2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた常磐線。懸命な復旧作業の末、2020年3月14日に全線で運転を再開しました。仙台駅常磐線ホームの6番線には全線運転再開の際に設置されたと思われる装飾が残っていました。いつか仙台まで乗り通してみたいですね。

 

467M 普通 仙台  E721系P4-7編成 仙台

 

続いて白石からのE721系。こちらも1000番代でした。

 

586M 普通 福島  E721系P-30+P4-**編成 仙台

 

そして福島行きの586M。こちらは0番代と1000番代の2+4でした。

 

264M 普通 原ノ町  701系F4-30編成 仙台

 

最後に原ノ町行きをもう1本。こちらは701系の4両固定編成でした。

 

一通り車両は撮れたのでこれにて仙台駅から撤収。翌日に備えてホテルへと戻りました。

 

つづく。