れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2023/6/9 552レ・工7232Dなど

前回の記事の続きです。

 


 

翌朝、遂に仙台臨海鉄道でキヤを撮れるという期待を胸にホテルをチェックアウト…、したところで絶望に襲われます。外は台風でも上陸したのかと思うほどの暴風雨。徒歩で行ったら仙台埠頭に着くまでにビショビショになりそうだったのでタクシーで向かうことにしました。

 

タクシーなら逆に時間に余裕ができるので、仙台港駅の脇に付けていただきました。前日の669列車で送り込まれてきたST-2編成が留置されています。この時点ではまだ傘を差しながらどうにか撮影ができましたが、何枚もシャッターを切る程の余裕はありませんでした。

 

ここから徒歩で仙台埠頭駅に移動。前回ご紹介した通り海のすぐ傍にある仙台埠頭。雨はもとより、傘が役に立たないレベルの暴風が吹きつけてきます。風向きの関係で建物の壁が雨風を遮ってくれていたのが不幸中の幸いでした。

 

仙台埠頭駅にはST-5編成が留置されていました。レールが積まれており、特大貨物検査票が挿してあるのも確認できました。

 

551 DE65 2+キヤE195系ST-2編成 仙台埠頭

 

程なくして、仙台港からの551列車が到着。前日の669列車と同じ組成でやって来ました。仙台港駅を出た551列車は180°カーブを描き、東側から仙台埠頭駅の構内に進入してきます。

 

踏切の手前で一旦停止し、機関車とキヤが切り離されます。

 

こちら側での撮影はここまでにして、小走りで構内の東側へ。東側は雨風を遮る建物すらなく、傘も吹っ飛ばされそうだったのでレインカバーだけを頼りに撮影に挑みます。

 

カメラを構えた頃にはこのような状態になっていました。DE65 2はST-2編成を切り離したあと留置されていたST-5編成と連結し、2本隣の線路に移動させます。そして一旦切り離したST-2編成と再び連結し、先ほどまでST-5編成が留置されていた線路に推進で押し込みます。

 

左が551列車で送り込まれてきたST-2編成、右がこれから552列車として発送されるST-5編成。送り込みと発送が同日に行われる日にのみ見られる光景です。

 

ST-2編成はかなり手前の方まで押し込まれてきました。このあとレールを積んで、後日発送という流れになります。

 

その後、DE65 2は再び構内の西側に移動し、2本のキヤの間を通ってこちら側に戻ってきます。

 

そしてST-5編成と連結。

 

これで一連の入換が終了です。間髪入れずに踏切が鳴動。気付けばもう552列車の発車時刻です。

 

552 DE65 2+キヤE195系ST-5編成 仙台埠頭

 

DE65 2の前照灯が点灯し、仙台埠頭駅を発車。本日の仙台埠頭発送、北上工臨です。暴風雨の中戦い抜いた甲斐がありました。めちゃめちゃカッコいい…。

 

仙台港駅に向けてカーブをゆっくりと進んでいきます。

 

仙台臨海鉄道を走るキヤE195系、運行開始からずっと撮りたかった光景をようやく記録することができました。

 

このあと仙台港駅でしばらく停車があるのでどこかでもう1発…、と思っていたのですが、海沿いの暴風雨に晒され気力は消滅。もう濡れたくないので、沿線での撮影は諦めて陸前山王の駅で撮ることにしました。

 

660 DE65 2+キヤE195系ST-5編成 陸前山王

 

屋根のありがたみを痛感しつつ待つこと暫し、仙台港から列番を660に変えたDE65 2とST-2編成がやって来ました。

 

このまま構内の西側まで引き上げ…、

 

推進で戻ってきました。

 

ここで荷票を確認。輸送番号は前日の続きで28号、積み荷は60Kレールが30本でした。

 

この位置まで押し込みまして…、

 

切り離し。DE65 2は再び西側に引き上げていきます。

 

暴風雨のなか仙台埠頭からやって来たST-5編成。ここからは自走で東北本線を下り、目的地の北上へと向かいます。

 

程なくしてDE65 2が戻ってきました。

 

このまま単661列車として仙台港に帰っていきます。

 

早朝から暴風雨で酷い目に遭いましたが、どうにか仙台埠頭発着工臨の送り込みと発送の一連の流れは見ることができました。次はちゃんと予報を確認してから来ようと思います。ということで、これにて仙台臨海鉄道リベンジマッチは無事に終了。いや、無事ではありませんでしたが、まあ機材が壊れたりすることもなかったのでいいでしょう。

 

この後は仙台駅に移動し、ちょっとコーヒーを飲んでから新幹線ホームへ。帰りは急ぐ必要もないので、仙台始発のやまびこにしました。

 

遂に上越新幹線からも撤退したE2系。未だに「はやて」ってイメージですが、もう速達便に入ることはないのですね…。

 

ということで、E2系に揺られてのんびり東京駅へ。このまま帰ってもよかったのですが、雨も上がったようなので京葉線ホームに向かい…、

 

やって来ました、越中島貨物駅です。仙台埠頭駅と越中島貨物駅の掛け持ちツアー、キヤ好きにはなんとも贅沢な行程であります。

 

積卸作業場にキヤの姿はなく、移動機とチキが留置されていました。

 

クレーンの脇には艀が係留されていました。定尺レールの搬入日だったようです。

 

クレーンの足元にはTMC400Aが勢揃い。黄色い30号機が久々に出てきていました。

 

検査切れのチキ6000形は前回から動きなし。置いてある場所が若干変わった…、かな?

 

そして前回はなかったレール積載のチキが4車留置されていました。

 

チキ6101・6102ユニットと、

 

チキ7123・7129ユニット。このあと19日の9294列車で発送されていったようです。

 

しばらく眺めていると、定尺レールの陸揚げ作業が始まりました。巨大なイグアナクレーンが真価を発揮する場面です。

 

陸揚げ作業も興味深いのですが、今回のお目当てはこれ。3日にLT-2編成、7日にLT-3編成が送り込まれまして、もともといたLT-1編成と合わせてロンキヤ3編成が越中島貨物駅に集結しました。前回のロンキヤ3編成揃い踏みは2022年7月15日、約1年ぶりの出来事です。

 

この後はしおかぜ橋に移動しまして…、

 

いつも通り全景を。広大な越中島貨物駅構内を埋め尽くすキヤ、今まで見てきた中でトップクラスの密度です。素晴らしい。

 

それにしても、越中島貨物駅って本当に大きいですね…。先ほどまで仙台埠頭駅にいたので、尚の事そう思います。定尺レールの陸揚げ、溶接、定尺レールと長尺レールの積み込みを一手に担う「レールセンター」の名に相応しい施設であると改めて実感しました。

 

そんなことを考えているうちに一番奥のLT-2編成が起動。

 

※入換(取手工臨) キヤE195系LT-2編成 越中島貨物

 

午後便の取手工臨です。しばらく動きのなかったLT-2編成、約1ヶ月半ぶりの長尺レール輸送です。

 

縦でも1枚。こっちの方がバランスはいいですね。

 

そして着発線へ。積み荷は60Kレール5本。天王台駅付近で取卸し作業が行われたようです。

 

ということで、同日に仙台埠頭駅と越中島貨物駅の発送を撮影するという贅沢なツアーになりました。仙台ではなかなかに悲惨な目にも遭いましたが、前回のリベンジが果たせてなによりでした。

 

以上です。