れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2023年を振り返って

2023年も残すところあと1日。今年の首都圏レール輸送に関する話題をいくつか振り返ってみたいと思います。

 


 

まず1月20日。昨年9月から郡山総合車両センターに入場していたLT-1編成が出場。これまでに郡山への入出場自体は何度かありましたが、キヤE195系の検査出場はこれが初となりました。翌月には昨年12月に入場したST-1編成も出場。出場の5日後にまさかの再入場となりましたが、3月15日に再度出場しまして、戦線に復帰しています。

 

今年は9月から12月にかけてLT-3・ST-2・ST-8・ST-9・ST-10の5編成が立て続けに入場。稼働の少ない時期に数編成を一気に検査してしまおうという算段でしょうか…?

 

 

続いて3月、今年のハイライトとなるイベントが開催されました。

 

『初公開!レール運搬事業用車撮影会in越中島基地』。昨今の有料イベントの流れを汲んでか、遂に東京レールセンターでの撮影会が実現しました。メインはTMC400A 30と検査を終えたばかりのST-1・LT-1編成の国宝3並び。

 

TMC400A 55とTMC400A 57ももちろん展示。さながらモーターカー博覧会となっておりました。

 

そして一部界隈に衝撃が走ったTMC500W 307・308の引退宣告。長年首都圏のレール輸送を支え続けてきた「越中島のイヌ」の最初で最後のお披露目となりました。サプライズの惜別ヘッドマークが泣かせます。

 

昼夕の2部開催となり、夕方の部では薄暗い中に佇むレール運搬事業用車たちの姿を見ることもできました。

 

あっという間だった70分2本勝負。突然の開催告知から天気予報との激闘、当日のドラマチック過ぎる展開なども含め、一生忘れることのない1ヶ月間となりました。夢のような時間を提供してくださった関係者の皆様に、改めて感謝と敬意を表します。

 

 

そんな夢の撮影会の直後、越中島貨物線に新たな刺客がやって来ました。

 

長らく越中島貨物線の牽引機として活躍してきたDE10の運用が終了となり、新たに愛知機関区のDD200がその任を引き継ぐこととなりました。旅客会社のチキ車は全廃されたわけで、この牽引機変更は当然の流れであったと言えるでしょう。

 

 

続いて5月。キヤ界隈、いや世間をもざわつかせたある「事件」が発生しました。東海道線の異線進入です。この事象の引き金を引いたとされるのが先行列車の平塚工臨返空(ST-18編成)。正式に発表された情報を見る限りでは、車両と運転経路の特殊さが仇となってしまったようです。

 

その結果としてなのか何なのかは不明ですが、新製以来ユニットのまま運用されていたST-22・ST-23編成が遂に解放され、5月27日にはST-22編成の単独運用が実現しました。

 

工臨での単独運用は1回に留まりましたが、12月には単独で試運転に充当されました。

 

 

話は変わりまして、続いてはチキ車。今年も越中島チキによる仙台埠頭発送レール臨貨が運転されました。

 

さらに今年は西にも進出。チキ6101・6102ユニットが安治川口でレールを積んで三岐鉄道へ。越中島チキによる三岐鉄道向けレール臨貨という前代未聞の列車が走りました。

 

 

そんなチキ6101・6102ユニットですが、安治川口でレールを積む際に設置されたスタンションポールを生やしたまま10月4日に越中島貨物駅へ帰ってきました。ポール付きのチキがやって来るのは調べた限りだと約11年ぶりのようです。なおこのポールは後日外されています。

 

そして11月。今年も線区を変えつつ行われてきたハンドル訓練ですが、11月には定尺キヤが横須賀線の大船から先の区間に初入線。古都鎌倉を往く定尺キヤの姿を見ることができました。

 

11月9日は高崎工臨返空と運転日が重なり、並びが見られました。

 


 

ということで、2023年の話題をざっくりと振り返ってきました。キヤE195系によるレール輸送も3年目となりましたが、相変わらず話題が尽きません。なかなか見に行く時間を作れないところではありますが、2024年もしっかりと動向を見つめて参ります。

 

 

 

年内の更新はこれが最後となります。今年もれーるノートをご覧いただきありがとうございました。

よいお年をお迎えください。