れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

7/16 鶴見線紀行

先週の木曜日の分です。

 

この日は鶴見線界隈に行っていました。深い意味はありません。ただ行きたかっただけです。

 

f:id:om08amagi:20210814194938j:plain

4072レ EF65 2117+コキ 川崎新町

 

本題の前に、まずは川崎新町で4072レを。新鶴見生え抜きの2117号機、久々の遭遇でした。ピンクのONEコンテナが4つも載っている、なんともカラフルな編成です。

 

そんでもって本題へ。

 

f:id:om08amagi:20200718234543j:plain

やって来たのは鶴見線鶴見駅、旅のスタート地点です。

 

鶴見と京浜工業地帯を結ぶ、首都圏の偉大なローカル線こと鶴見線JR東日本管内でもかなり独特な雰囲気を持つ路線の1つです。個人的には、最近やり込んでいる電車でGO! プロフェッショナル2に収録されている路線という点でなじみがありまして、今回の訪問に至りました。

 

ところで、鶴見駅鶴見線ホームの入口には中間改札が設けられています。接続路線の京浜東北線は同じJRの路線ですが、鶴見線のほとんどの駅が無人駅ということで中間改札を設置しているようです。起点駅からこのクセの強さ、期待が高まります。

 

列車に乗り込みまして、まず初めに向かったのは鶴見駅から7つ先の安善駅です。

 

f:id:om08amagi:20200719000254j:plain

鶴見線の前身である鶴見臨港鉄道の建設を支援した次郎氏の名にちなんで命名された安善駅。ホームの南側に広がる構内には「JP-8」と書かれたタキ1000形が多数留置されています。

 

f:id:om08amagi:20200719000615j:plain

駅を出場し、鶴見方の踏切から構内を望みます。写真中央にはお隣の武蔵白石駅のホームも見えます。

 

ここからさらに南に行きますと在日米軍の貯油施設がありまして、安善駅構内から貯油施設まで専用線が延びています。この駅はジェット燃料輸送の拠点駅となっているわけです。専用線の脇は安善通りという公道が延びていまして、一般の人も通れるわけです(貯油施設以外の建物も普通にあります)が、どこまで写真に収めていいのかよくわからなかったので、念のため撮影は控えておきました。

 

f:id:om08amagi:20200719001348j:plain

さて、しばらくすると専用線から機関車がタキを引き連れ、安善駅にやって来ました。が、何か違和感を覚えます…。

 

f:id:om08amagi:20200719002539j:plain

それもそのはず、普段は新鶴見のDE10やDE11が担当している安善の入換ですが、なんとこの日は愛知機関区のDD200が登板していたのです。

 

首都圏の甲種輸送を牽引するようになり話題を集めているDD200ですが、今月からは遂に安善の入換にも充当されるようになったそう。これも時代ですね…。

 

専用線からDD200によって引っ張り出されたタキは、推進で浅野方へ押し込まれます。その後、DD200が切り離されて再び駅の方へ。

 

f:id:om08amagi:20200719002406j:plain

8078レ EF65 2139+タキ 安善

 

そんなこんなしていると、武蔵白石方面からPFがタキを引き連れて登場。拝島からやって来た8078列車、通称「米タン」です。

 

f:id:om08amagi:20200719004741j:plain

なかなか面白い並びです。

 

f:id:om08amagi:20200719005012j:plain

牽引は2139号機、国鉄特急色復刻の先陣を切ったPFラストナンバーです。しばらく見ないうちに随分と色褪せましたね…。

 

拝島からのタキを切り離した2139号機は浅野方へ移動し、先ほどDD200が引っ張り出してきたタキと連結します。

 

f:id:om08amagi:20200719005441j:plain

タキと連結後は再び駅の方へ戻ってきて、出発信号の手前まで移動します。安善駅の入換は逐一エンド交換を行わないようで、運転士さんは連結面側に乗った状態で後方を確認しながらタキを引き出していきます。

 

f:id:om08amagi:20200719010145j:plain

2139号機のよる入換が終わるとこんな感じに。一番左が拝島から8078列車でやって来たタキ、その隣が8079列車としてこれから拝島へ向かうタキです。

 

この後は8079レを撮るために武蔵白石駅へ。発車まで時間があったので徒歩で移動しました。とても近いです。

 

f:id:om08amagi:20200719010453j:plain

道中から安善駅の出発信号が見えました。この6つは全て貨物線の信号で、鶴見線の信号は別に設置されています。なんで1本の線路に対して信号が2つあるのかはよくわかりません…。

 

そんな信号機を眺めつつ少し歩けば武蔵白石駅に到着。

 

f:id:om08amagi:20200719011333j:plain

8079レ EF65 2139+タキ 武蔵白石~浜川崎

 

ということで、踏切で8079レの発車シーンを。この巨大な架線柱、たまらんですね。

 

この後は昼食を摂るためにバスで一旦川崎へ。日中の鶴見線はかなり本数が少ないので、バスの方が動きやすかったり。昼食の後は再びバスに乗りまして、今度は鶴見線の終点、扇町駅に向かいます。

 

f:id:om08amagi:20200719012411j:plain

まずやって来たのは駅の南側にある扇町駅前踏切。UM12Aというコンテナを積んだコキが留置されています。鶴見線の線路は扇町駅のホームで終点なのですが、、ホームの脇にある線路は駅よりもさらに南側の三井埠頭まで延びています。

 

f:id:om08amagi:20200720215601j:plain

8152レ EF65 2050+コキ 扇町

 

程なくして、梶ヶ谷からの8152列車が到着。白プレの2050号機でした。この近辺以外ではあまり見かけないコンテナですが、中にはリニア中央新幹線の工事で発生した土が積み込まれています。

 

f:id:om08amagi:20200720220243j:plain

8152列車で到着した2050号機は梶ヶ谷からのコキを切り離し、踏切の南側に留置されているコキと連結。再び扇町駅の方に向かいまして…、

 

f:id:om08amagi:20200720220534j:plain

リニア残土輸送が2本並びました。右が先ほど梶ヶ谷から到着した8152列車、左がこれから梶ヶ谷へと向かう8153列車です。

 

これで入換終了…、と思いきやまだ続きがありまして、このあと2050号機は左側のコキから切り離され、再び右側のコキのもとへ。今度は到着時とは逆側に連結されます。

 

f:id:om08amagi:20200720220828j:plain

そして、推進で三井埠頭方面にコキを押し込んでいきます。

 

f:id:om08amagi:20200720221224j:plain

だいぶ奥の方へと押し込まれます。編成の長さ的にかなり奥の方まで線路が延びていることがおわかりいただけると思います。このあと残土は船へと積み替えられ、最終的には千葉へと向かうそうです。

 

f:id:om08amagi:20200720221449j:plain

牽引機の2050号機は再び単機で8153列車のもとへ。三井埠頭の専用線は最近まで電化されておらず、一連の入換をDLが担っていましたが、2018年頃に電化されたようで、今ではELで入換を行えるようになりました。

 

これで一連の入換は終了なので、今度は扇町駅のホームを散策します。

 

f:id:om08amagi:20200720222123j:plain

駅舎はこんな感じの佇まい。無人駅なので、乗車駅証明書発行機と簡易Suica改札機があるのみです。一応トイレもあります。

 

ところで、左下になんかいますね…。

 

f:id:om08amagi:20200720222426j:plain

…、猫です。扇町駅は猫が集まる駅としても有名なんだそう。なんで集まるのかはよくわかりませんが…。

 

f:id:om08amagi:20200720222652j:plain

さすがに人馴れしているようで、いきなり近付いたりしなければ全然逃げません(というか無関心…?)。

 

f:id:om08amagi:20200720223308j:plain

ホームにも別の猫が。背後には入換中の2050号機。

 

f:id:om08amagi:20200720223546j:plain

こんなところや…、

 

f:id:om08amagi:20200720223452j:plain

こんなところにも。

 

f:id:om08amagi:20200720223730j:plain

ホーム自体はこんな感じです。1面1線の行き止まり式。鶴見駅の終点とは言えど、実際に扇町まで来る列車は全体の半分くらいなので、単線でも十分に捌けます。本数も少ないですしね。

 

f:id:om08amagi:20200720223844j:plain

鶴見線の線路はここで終点。車止めの左側に見える建物はJR貨物の施設です。

 

f:id:om08amagi:20200720224249j:plain

ホームからは貨物の着発線がよく見えます。

 

この後は鶴見線に乗り込みまして、この日最後の目的地、大川駅へと向かいます。

 

大川駅鶴見線の本線から分岐している支線の1つ、大川支線の終着駅です。分岐点は武蔵白石駅なのですが、武蔵白石駅の脇から大川支線へと延びるカーブがあまりにも急過ぎて、当時使用していた大川支線用の武蔵白石駅のホームに20m車が停車できないため、ホームを撤去した上で現在では1つ隣の安善駅から分岐しています。安善から大川までは事実上1駅ですが、制度上は武蔵白石駅を経由しているという扱いになっているそう。ただし、武蔵白石~安善~大川と乗り継いだとしても特例扱いで飛び出し乗車とはならないそうです。

 

f:id:om08amagi:20200720224648j:plain

そんな大川駅の駅舎がこちら。なかなか味のある佇まいをしています。

 

f:id:om08amagi:20200720225737j:plain

ホームはこんな感じ。訪れた時間帯が夕方だったので大川へと向かう列車は貸切状態でしたが、大川駅のホームにはかなりの人の姿が。ちょうど帰宅ラッシュの時間だったようです。

 

f:id:om08amagi:20200720230216j:plain

大川支線はここで終点ですが、線路はさらに先まで延びています。この先には日清製粉の鶴見工場があり、車扱列車の発着があったそうですが、20年以上前に廃止となっています。さらに、この写真の左手前側にも線路が分岐しており、こちらは昭和電工川崎事業所へと至る専用線となっています。こちらは2008年頃まで車扱列車の発着があったそうです。

 

f:id:om08amagi:20200720230820j:plain

武蔵白石方の踏切からホームを望みます。草に埋もれてしまっていますが、鶴見線の線路以外にも貨物の着発線があったことがわかります。

 

f:id:om08amagi:20200720230950j:plain

振り向くとこんな感じ。一番奥が鶴見線の線路で、手前の2本が貨物線の跡です。

 

f:id:om08amagi:20200720231212j:plain

貨物の発着があったということもあり、駅の南側にはこんな踏切のような何かが残っています。「線路横断はお近くの踏切道にて願います」とありますが、果たしてこれは踏切道なのでしょうか…?

 

ここを列車が通ることはありませんが、渡っていいのかよくわからなかったので武蔵白石方の踏切を迂回して対岸へ。

 

f:id:om08amagi:20200720231421j:plain

昭和電工へと至る専用線の跡がありました。写真の右手が大川駅のホームという位置関係です。大川支線から直接昭和電工専用線に入ることはできず、一度日清製粉の工場側(写真右奥)に行ってから折り返す必要があります。そんな構造だからなのかなんなのか、貨車を手押しで入換するというシーンも見られたそうです。

 

だいぶ薄暗くなってきたので、ここで旅は終了。バスで撤収しました。鶴見線にはもう1つの支線、海芝浦支線がありまして、こちらもなかなか面白そうなのですが、それはまた今度訪れることにしようと思います。

 

 

…、長々と書いてしまいました。最後までお読みいただきありがとうございました。