れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2020/6/29 鉄道博物館 Part1

個人的に本当に色々なことがあった上半期も終わりまして、今日から下半期がスタート。身の回りのドタバタもようやく落ち着きつつあるので、昨日は久々に鉄道博物館に行ってきました。

 


 

本題に入る前に(需要があるかわかりませんが) 、現在の鉄道博物館の営業形態について簡単に書いていこうと思います。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で2月29日から休館となっていた鉄道博物館ですが、6月10日から営業を再開しています。営業再開と言いましても、まだコロナが終息したわけではありませんので、今までのやり方のまま開けるというわけにはいきません。そんなわけで、感染防止対策の観点から、様々な制約を設けた上での営業再開という形になっています。

 

主な変更点としては…、

 

・営業時間短縮(10:00~17:00)

・入館券は事前購入制に(当日券販売は基本的になし)

・入館の際に検温とアルコール消毒を実施(37.5℃以上は入館不可)

・一部展示施設と体験プログラムの休止

 

などなど。

 

事前購入制の入館券については、セブンイレブン・ローソン・ミニストップで日付・時間指定の入館券を購入することができます。10時から1時間刻みで入館時間が指定された券が数量限定で発売され、混雑を防止しています。入れ替え制というわけではなく、指定された入館時間以降であれば閉館まで滞在することができます。

 

また、いわゆる「3密」を防ぐため、一部のコンテンツや体験プログラムが休止になっています。一部と言いましても、実際に触れる系のコンテンツは軒並み休止となっており、残っているのは車両展示や資料展示あたりということになります。こまめに除菌を行いながら触れる系のコンテンツを再開した施設もありますが、鉄道博物館くらいの規模になるとそれもなかなか難しいのでしょうね…。詳しい内容は公式HPをご参照ください(7月1日から再開するコンテンツもあるようです)。

 

www.railway-museum.jp

 

前置きが長くなってしまいました。本題に入りましょう。

 


 

一昨年の7月以来2年ぶりの訪問となった鉄道博物館。今回訪れたのは月曜日。月曜日は代休などの関係で他の平日に比べるとどこも混雑する傾向にありますので、1週間前にチケットを発券しようとしたのですが、10時入館の分は既に完売となっていました。ということで、ギリギリ残っていた11時入館の券を購入し、当日を迎えました。

 

久々のニューシャトルに乗り、鉄道博物館駅で降りると、既に11時入館のチケットを持っていると思われる方々が入口前で待機していました。ただ、販売数を制限していることもあり、ほとんど待たずに入館できる程度の人出でした。入口で検温とアルコール消毒をして、事前に購入したチケットを渡し、いざ入館です。

 

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最初に向かったのは車両ステーション。2年前と顔ぶれは変わっていませんが…、

 

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今回訪れた目的はこれです。

 

鉄道博物館では現在、「全線運転再開記念 常磐線展」が開催されています。2020年3月14日に全線で運転を再開した常磐線の歴史や路線の紹介を資料や写真等で紹介するという企画展なのですが、車両ステーションの展示車両にも常磐線にちなんだヘッドマークの取り付けが行われています。左から順番に見ていきましょう。

 

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まずED75 775。常磐線経由で上野から青森まで運転されていた寝台特急ゆうづる」のヘッドマークが取り付けられています。

 

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登場から引退まで秋田所属だったため、普段は「秋」の区名札が差されている775号機ですが、「ゆうづる」の牽引には青森機関区と内郷機関区の機関車が充てられていたようで、「青」の札が差されていました。

 

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このヘッドマークをデザインしたのは国鉄のデザイナー、黒岩保美氏です。「ゆうるづ」の運行開始当時は平(現いわき)~仙台間が電化しておらず、この区間の牽引にはC62が充てられていました。そこで、このヘッドマークはC62に取り付けられた時に映えるようにとデザインされたそうです。C62牽引時代は写真でしか見たことありませんが、黒い車体にオレンジのヘッドマークはベストマッチだと思います。ただ、ED75やEF80といった赤系の機関車にも取り付けても、なかなかどうして似合っているように思えます。

 

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そんな「ゆうづる」のお隣はクハ481-26の特急「ひたち」。常磐線といえば今も昔もこの列車でしょう。

 

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1969年に上野~平間を結ぶ特急列車として登場した特急「ひたち」。運行開始当時は季節列車扱いで、使用車両もキハ80系でした。程なくして485系が投入されるようになり、九州から転入してきたボンネット型のクハ481形が先頭に立つこともあったそうです。

 

その後、1989年の651系の登場に合わせて特急「スーパーひたち」が、1997年のE653系登場に合わせて特急「フレッシュひたち」が運行を開始。E653系の投入が完了した1998年をもって485系の「ひたち」は運行終了となりました。そして、2012年に651系E653系の後継車両E657系が登場し、2015年の上野・東京ライン開業に合わせて列車名を「ひたち」「ときわ」に変更。実に17年ぶりに純粋な「ひたち」の名が復活したのでした。

 

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青地に偕楽園の梅が描かれたヘッドマーク国鉄特急色との相性も抜群です。

 

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側面の幕ももちろん「ひたち」です。

 

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「ひたち」のお隣にはクモハ455-1の急行「常磐伊豆」。

 

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1966年から1972年までの6年間、平~伊豆急下田間を結ぶ臨時列車として運行されていた急行「常磐伊豆」。運行開始の翌年には修善寺発着の列車も設定されたそうです。2015年から運行を開始した我孫子発着の「踊り子」の前身的存在とも言えるでしょう。実際は455系ではなく451・453系が使用されていたそうですが、違いがよくわかりません。

 

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お隣のクハ181-45と絡めて。ちなみに、9412Mは復路の東海道線内での列車番号だったそうです。

 

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これに加えて、ナハネフ22-1のテールサインも「ゆうづる」に変更されています。「あさかぜ」しか見たことがなかったので、これは感動しましたね。

 

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諸々の制約で普段よりも空いているということもあり、じっくりと写真が撮れてよかったなと思います。

 

思ったより記事が長くなってしまったので、ここで一旦区切ろうと思います。次記事では車両ステーション以外の様子をご紹介します。